食中毒とは

お客様から有症のお申し出があったら

店内で飲食された、あるいはテイクアウトして他の場所で召し上がったお客様から、「飲食後、体調を崩した」との連絡があった場合、どのように対処すればいいのでしょうか。初期の対応を誤ると、大きなクレームに発展する可能性もあります。正しい対応方法を身につけ、問題を大きくしないようにすることが大切です。

事前に確認しておきたいこと

  • 1
    対応責任者を決めておく

    お客様から連絡があった場合に対応する責任者をあらかじめ決めておきましょう。

    営業時間中は常時対応できるように体制を整えます。

    最初に苦情を受けた従業員は、最低限必要な情報を確認の上、お客様の承諾を得て対応責任者に引き継ぎます(苦情受付の際のルールを決めておきましょう)。

  • 2
    お客様対応時に確認すべき内容と正しい対応を徹底する

    苦情の内容やその対応については、店内の全員が把握しておく必要があります。そのため、「苦情対応票」のような書式を作っておき、関係者全員がそこに記載された情報に対応できる仕組みをつくっておきましょう。

お客様から連絡が入ったら‥‥

1お客様のお申し出内容と連絡先を確認する

まずは「お身体は大丈夫ですか?早めに病院で診察をお受けになってくださいとお願いし、お客様の体調を気遣いましょう。

お客様からのお申し出内容を確実に聞き取り、先述の「苦情対応票」などに記入します。

聞き取り内容

体調不良の状況(人数、症状など)

お召し上がりになった日時、料理の内容など

お客様の氏名と電話番号

これらの項目を聞き取った後、改めて対応責任者より連絡させていただく旨をお客様に伝えます。

お客様のお申し出内容と連絡先を確認する

2責任者にお申し出内容を確実に伝える

お客様からの第一報を受けた人は、対応責任者に聞き取った内容を確実に伝え、対応を引き継ぎます。

3対応責任者がお客様に連絡を取る

まずはお客様の容態を気づかい、そのうえでお申し出内容の詳細を確認します。

詳細確認内容
〈店内でお召し上がりの場合〉

お召し上がりになった料理内容

お召し上がり日時

発症時間

発症された方の内訳(人数/年齢/関係〈家族・友人など〉)

症状についての詳細(腹痛・下痢・嘔吐・発熱など)
⇒発症者が複数の場合は、それぞれ確認する

病院での受診の有無(未受診の場合は受診をお勧めする)

〈テイクアウトの場合〉

ご購入の日時

ご購入後の保管状況

現物を保存されているかどうか

などを確認します。

対応責任者がお客様に連絡を取る

最後に、「今回の件を保健所に連絡したいのですが、よろしいでしょうか?」とお客様に確認します。その際、お客様の名前は伏せて連絡することを確実にお伝えします。

→お客様が「連絡するのはやめてほしい」とおっしゃる場合は連絡を中止します。その際のやり取り(お客様が断られたことが明確になる内容)は、必ずメモに残しておきましょう。

4店内で事実の詳細を確認する

お客様のお話を確認し終えた対応責任者は、店内で裏付けとなる事実を確認していきます。
確認内容

他のお客様からの同様のお申し出の有無

店舗スタッフの体調不良者の有無

該当する料理(商品)の調理数、出数、調理時間

該当する料理(商品)の原材料、その消費期限などのデータ収集

該当する料理(商品)が残っていれば、保存しておく

食中毒の疑いがある場合‥‥

1.必要に応じて保健所に連絡しましょう

同じものを飲食し、同様の症状を訴える人が複数出たり、病院で「提供した料理などが原因での食中毒が疑われる」という診断が出た場合、必要があると判断されるときは保健所に連絡しましょう。

保健所の調査が行われる可能性があります

2.「保健所の調査=食中毒」ではありません

保健所の調査が実施され、確定するまでは、食中毒事故と断定されたわけではありません。保健所は中立の立場で原因究明や再発防止の指導を行ってくれる機関。とくに原因究明が必要な場合は、客観的な立場から科学的な調査を行う保健所に調査を依頼するのも有効です。

3.食中毒であることが判明したら

保健所の調査で当該飲食店の提供した料理が原因だと判明した場合、食品衛生法の規定に基づいて営業停止などの処分が科されることになります。また、広報などを通じて処分を受けた事業者の名称や内容などを周知されることもあります。このほか、被害者との賠償の交渉などが必要な場合もあります。

食中毒であることが判明したら

有症のお申し出への対応で心がけること

お客様に
「不快な思いをさせた」ことに対し、
謙虚な気持ちを持って
対応しましょう。

不快な思いをさせたことに対して謝罪をしても、お店側の非を認めたことにはなりません。せっかくの楽しい時間が失われたことに対するお見舞いの気持ちを示すことが大切です。


お客様の話をよく聞き、
何が問題で、
何を望んでおられるのかを
正確に把握しましょう。

お客様がクレームを通じて求められていることはどんなことでしょうか。

原因を究明してほしい

お店として謝罪をしてほしい

精神的な苦痛を含めて損害を賠償してほしい

など、お客様によってさまざまなケースが考えられます。その思いをよく聞かず、返金で済まそうとしたり、代わりの金品を出したりすると逆効果になる恐れもありますので、注意が必要です。

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