■手洗いの不備による二次汚染
平成26年1月、浜松市内にある複数の小学校で学校給食用の食パンを食べた児童・教職員8,027名のうち、1,271名がノロウイルスの症状を発症(発病率15.8%)。
原因はノロウイルスを保有していた従業員がいたこと。さらにトイレ使用後、衛生的な手洗いが実施できていなかったことにより、手や作業着に残存していたウイルスが使い捨て手袋に付着。食パンの異物等の確認作業をした際に、その手袋から食パンが汚染されたと考えられる。
出典:「浜松市内におけるノロウイルス集団食中毒事例」浜松市保健所生活衛生課
国立感染症研究所IASR Vol.35 p.164-165: 2014年7月号
(http://www.nih.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2297-iasr/related-articles/related-articles-413/4798-dj4131.html)を編集して作成。
■衣服を介しての二次汚染
平成24年3月、長野県の弁当製造業者が製造した弁当を喫食した74名中54名がノロウイルスの症状を発症。
原因はノロウイルスを保有し体調不良であったにも関わらず、調理に従事していたスタッフがいたこと。そのスタッフは普段着用しているスウェットシャツのまま調理を行い、さらには同じ格好のままトイレを使用していた。その際に衣服が汚染され、衣服を通して調理器具や食品が汚染されたことで、食中毒が起こってしまったと考えられる。
出典:「従事者衣服からノロウイルスを検出した集団食中毒事例について-長野県」長野県環境保全研究所
国立感染症研究所IASR Vol.33 p.137-138: 2012年5月号
(http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/norovirus-iasrd/2046-pr3871.html)を編集して作成。