思わぬところから、細菌が!

食中毒の原因、二次汚染にご注意!

食中毒の原因、二次汚染にご注意!

食中毒は細菌やウイルスを持っている食品だけが原因ではありません。食品の不適切な取扱いで細菌やウイルスが広がって事故が発生してしまうことも…。今回は、食中毒の原因の一つである、二次汚染についてご紹介します。

二次汚染ってなんでしょう?

二次汚染とは、食品Aに付着していた細菌やウイルスが、人の手や調理器具などを介して、他の食品Bにうつってしまうことです。元々汚染されていない食品が、スタッフの不適切な取扱いのため汚染され、食中毒を引き起こしてしまうのです。
食中毒の多くが、調理工程や調理済食品への二次汚染が原因で起こるという事実を知り、しっかりとした対策をとることで、少しでも食中毒を防止していきましょう。

調理工程や調理済食品への二次汚染が原因で起こる食中毒のイメージ

過去にあった!二次汚染の事例。

■手洗いの不備による二次汚染

平成26年1月、浜松市内にある複数の小学校で学校給食用の食パンを食べた児童・教職員8,027名のうち、1,271名がノロウイルスの症状を発症(発病率15.8%)。
原因はノロウイルスを保有していた従業員がいたこと。さらにトイレ使用後、衛生的な手洗いが実施できていなかったことにより、手や作業着に残存していたウイルスが使い捨て手袋に付着。食パンの異物等の確認作業をした際に、その手袋から食パンが汚染されたと考えられる。

出典:「浜松市内におけるノロウイルス集団食中毒事例」浜松市保健所生活衛生課
国立感染症研究所IASR Vol.35 p.164-165: 2014年7月号
(http://www.nih.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2297-iasr/related-articles/related-articles-413/4798-dj4131.html)を編集して作成。

手洗いの不備による二次汚染のイメージ

■衣服を介しての二次汚染

平成24年3月、長野県の弁当製造業者が製造した弁当を喫食した74名中54名がノロウイルスの症状を発症。
原因はノロウイルスを保有し体調不良であったにも関わらず、調理に従事していたスタッフがいたこと。そのスタッフは普段着用しているスウェットシャツのまま調理を行い、さらには同じ格好のままトイレを使用していた。その際に衣服が汚染され、衣服を通して調理器具や食品が汚染されたことで、食中毒が起こってしまったと考えられる。

出典:「従事者衣服からノロウイルスを検出した集団食中毒事例について-長野県」長野県環境保全研究所
国立感染症研究所IASR Vol.33 p.137-138: 2012年5月号
(http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/norovirus-iasrd/2046-pr3871.html)を編集して作成。

衣服を介した二次汚染のイメージ

こうやって防ごう!二次汚染。

二次汚染による食中毒は、スタッフが二次汚染に対する意識を持つこと、そして防止策の知識を持つことによって、対策を立てることができます。そこで、二次汚染の防止策についてご紹介していきます。

手洗いの徹底

手洗いの徹底

手を介して、細菌やウイルスが別の食品などを汚染してしまいます。生肉や生魚、卵に触れた際は、一回一回手を洗いましょう。

まな板や包丁の管理の徹底

まな板や包丁の管理の徹底

食品に触れる機会の多いまな板や包丁などは、細菌やウイルスを別の食品にうつしてしまう可能性があります。そのため、肉用、魚用、野菜用、果物用、調理済み食品用など使用用途によって、まな板や包丁を使い分けましょう。さらに、食材を変えて使用する場合は、その都度、洗浄・除菌を行いましょう。

細菌の汚染経路を遮断

細菌の汚染経路を遮断

冷蔵庫の取っ手や水道の蛇口にはさまざまな人が触れるため、付着した細菌はたちまちあちこちに広がってしまいます。大切なことは生の食材を触った手で触れないこと。もしも触ってしまった場合は、直ちに洗浄し、アルコール除菌剤で除菌するようにしましょう。また、定期的に洗浄・除菌をすることで菌による汚染の可能性を抑えることができます。

肉や魚などの汁に注意

肉や魚などの汁に注意

肉や魚などの汁には細菌が存在している可能性が高いです。調理中に、生で食べる食材や、調理済みの食品にかからないように注意しましょう。また、冷蔵庫や冷凍庫で保管する際は、汁の落下による二次汚染を防止するために、ビニール袋に入れてしっかりと封をし、最下段に保管しましょう。

まもなくノロウイルスが猛威をふるう季節がやってきます。二次汚染で多くの被害を出さないように、今一度食中毒の予防について考えましょう。今回、ご紹介した二次汚染の防止の他にも、衛生情報ページ内では食中毒を予防する方法を紹介しています。ぜひ参考にして、食中毒を予防していきましょう。
細菌は人の目には見えないため、なかなか意識できないもの。拭き取り検査サービスを利用すれば、お店の中の細菌を可視化することができます。現在のお店の衛生状態を把握することで、二次汚染への意識をしっかりと持ちましょう。

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