早めの対策と知識が重要!
「リスクからお店を守るために」
ノロウイルスの
季節がやってきた!
食中毒のリスクからお客様やスタッフを守るためには、スタッフ一人ひとりの心がけが不可欠。身近なことからしっかり衛生環境づくりを意識することが大切です。ということで、今回は飲食店の運営に大きな影響を与えるノロウイルスについて学びましょう。
ノロウイルスって、どんなウイルス?
最近、耳にする機会が急激に増えたノロウイルス。でもその実態を詳しく知っている方は少ないかもしれません。そこで、ノロウイルスによる食中毒の特徴についてご紹介しましょう。
データで見るノロウイルス
●原因別の食中毒患者数(年間)
患者数で第1位を記録しています●発生時期別の件数(年間)
発生数が多いのは冬期●食中毒1件あたりの平均患者数
大規模な食中毒になりやすい
ノロウイルスによる食中毒を防ぐには
- 1. 普段からスタッフの健康状態に注意する。症状がある時は食品を扱う作業をしない。
- 2. 調理作業前やお手洗いに行った後など、必要なタイミングで衛生手洗いを実行する。
- 3. 調理器具は洗剤で洗浄した後、必ず消毒を実施する。
- 4. 感染しないように、普段から食べ物に注意する。
健康管理の励行
調理作業従事者は、特に体調管理に留意が必要です。嘔吐や下痢の症状がある時は調理作業からは離れてください。
ノロウイルスを防ぐには、手指についたウイルスを減らすことが最も効果的です。衛生手洗いを確実に行うことで可能性を抑えるようにしましょう。
※ノロウイルスにはアルコール消毒や逆性石けんは効果が期待できません。
洗浄・消毒の励行
調理器具やドアノブ、取っ手など、“手で直接触れる箇所”を常に清潔に保つことは、ノロウイルスの対策に有効です。
調理器具などは洗剤で十分洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭きます。または、洗浄後に熱湯(85~90℃)で90秒以上の加熱することも有効的です。
●塩素消毒の方法
次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めて「塩素消毒液」を作ります。なお、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用できます。
調理器具の拭き取り 200ppmの濃度の塩素消毒液 |
嘔吐物など汚物処理時(袋の中で廃棄物を浸す) 1,000ppmの濃度の塩素消毒液 |
|||
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製品の濃度 | 液の量 | 水の量 | 液の量 | 水の量 |
12% | 5mL | 3L | 25mL | 3L |
6% | 10mL | 3L | 50mL | 3L |
1% | 60mL | 3L | 300mL | 3L |
調理器具の拭き取り 200ppmの濃度の塩素消毒液 |
嘔吐物など汚物処理時(袋の中で廃棄物を浸す) 1,000ppmの濃度の塩素消毒液 |
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製品の濃度 12% | |||
液の量 | 水の量 | 液の量 | 水の量 |
5mL | 3L | 25mL | 3L |
製品の濃度 6% | |||
液の量 | 水の量 | 液の量 | 水の量 |
10mL | 3L | 50mL | 3L |
製品の濃度 1% | |||
液の量 | 水の量 | 液の量 | 水の量 |
60mL | 3L | 300mL | 3L |
製品ごとに濃度が異なるので、表示をしっかり確認し正しく計りましょう。
次亜塩素酸ナトリウムは使用期限内のものを使用してください。
嘔吐物などの酸性のものに直接原液をかけると、有毒ガスが発生することがありますので、必ず「使用上の注意」をよく確認してから使用してください。
嘔吐物や汚物の処理は慎重に
では、店内等で汚物処理を行う際の手順についてご紹介しましょう。
患者の嘔吐物などは、およそ半径2mの範囲内に広く飛び散るため、正しい方法ですみやかに処理し、二次感染を防止しましょう。ノロウイルスは、乾燥すると空中に漂い、感染することがあります。
- (1)使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用します。
- (2)1,000ppmの次亜塩素酸ナトリウムをしみ込ませたペーパータオルを被せます。
- (3)ペーパータオル、厚紙等で外側から内側に向かって静かに拭き取ります。
- (4)拭き取った嘔吐物や手袋などは、ビニール袋に密閉して廃棄します。
その際、ビニール袋の中で1,000ppmの塩素消毒液に浸します。 - (5)拭き取った跡に、再び1,000ppmの次亜塩素酸ナトリウムをしみ込ませた
ペーパータオルを被せて消毒し、その後水拭きします。 - (6)終わったら、ていねいに手を洗い、うがいをします。
汚物処理キットなどのツールがあれば、処理にかかる手間が大幅に軽減できます。
また、ノロウイルスによる食中毒が発生した後の消毒サービスとして「食中毒緊急消毒サービス(厨房マネジメントサポートサービス)」もございます。