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【インバウンド獲得を目的としたGoogle活用方法】

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の中山樺奈(なかやま かな)です。

今回は、インバウンド獲得を目的としたGoogle活用方法についてお伝えします。
Googleは世界のユーザー数が43億人以上といわれており、検索エンジンでは85%を超えるシェア率です。Googleを効果的に活用し、インバウンドを獲得していきましょう。
【インバウンド獲得を目的としたGoogle活用方法】
=今回のポイント=
■ 現在のインバウンド需要
■ インバウンド需要を獲得するためのGoogle活用
■ 訪日外国人観光客に選ばれるお店になるために
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■ 現在のインバウンド需要
日本政府観光局の出した推計値によると、2024年4月の訪日外客数は3,042,900人となり、前年同月比では56.1%増、2019年同月比では4.0%増だったそうです。特に韓国や台湾、アメリカからの観光客が増加しており、これらの国々からの旅行者数は過去最高を記録しています。パンデミックが収束し、海外から日本への旅行がしやすくなったこと、また、円安により日本での観光が経済的にも魅力であるため、多くの外国人が訪日を選んでいます。このほか、日本政府が2022年10月にビザなし訪問や入国者数の制限撤廃などの緩和措置を取ったことも観光需要の回復を後押ししており、今後もインバウンドの増加が予想されます。
人口が減少の一途をたどる日本では、国内集客には限界があります。一方、訪日外国人観光客は増加傾向にあるばかりか、客単価も高い傾向にあります。
今後、飲食店が売上をアップさせるためには、インバウンド需要を意識した売上獲得を目指していく必要があり、対応準備が急務となっています。
■ インバウンド需要を獲得するためのGoogle活用
上記のとおり、今後もインバウンド需要は増えますが、増えているとはいえ、インバウンドに対応している店舗は外国人に選ばれますが、していない店舗は選ばれません。そこで重要なポイントとなってくるのがGoogleの活用有無です。
冒頭でお伝えしたとおりGoogleはユーザー数が圧倒的に多く、世界中で使用されています。集客において、この媒体を活用しない手はありません。

① Googleマップ、Googleビジネス プロフィール
多くの外国人観光客はGoogleマップで店舗を検索し、店舗情報を確認してから来店します。そのため、まずはGoogleビジネス プロフィール内の店舗情報を外国人観光客に対応したものに変更する必要があります。
ほとんどの店舗情報項目については自動で翻訳されますが、メニュー情報は自動翻訳がされないため、メニュー情報は日本語表記に加え、英語や中国語表記をする必要があります。もしくは、英語や中国語表記のメニューランディングページを別途作成し、GoogleマップにURLを紐づけるのも良いでしょう。中華圏の観光客は英語が堪能であることも多いため、中国語版の作成が難しければ少なくとも英語版だけは準備するようにしましょう。このように情報を更新し、知りたい情報をGoogleで見た外国人観光客が来店する流れを作ることが重要です。
また、Googleには口コミ機能があります。リアルな口コミは広告よりも説得力があり、この口コミは全世界に発信されます。外国人観光客の口コミがあると、よりインバウンド需要の獲得を目指せます。
そして、観光客がお店を選ぶ際にチェックする項目として、Wi-Fiの有無や決済方法があります。こちらも忘れずに追記しましょう。やはり外国人観光客はインターネット環境を求め、Wi-Fi環境を重視し、決済方法もクレジットカード利用が多い傾向にあります。Wi-Fi環境がなく決済方法が現金のみの店舗は、これらの環境整備も併せて取り組んでみてください。

このほか、観光事業者向けにパンフレットの作成をする際には、地図を記載するのではなく、GoogleマップのURLをQRコードに作成して貼ることでスマートフォンからすぐに位置情報を確認でき利便性が良く、好ましいです。

② Google広告
Google広告には、検索広告、ディスプレイ広告、リマーケティング広告、YouTube広告などがあります。自社ホームページがある場合は、広告をかけることで全世界に発信することができます。配信地域の設定もでき、海外に配信地域を絞ることも可能です。他の広告媒体よりも無駄なくターゲットに広告を届けることができます。

③ Googleアナリティクス
Googleアナリティクスはユーザーセグメンテーションという分析が可能です。ユーザーの地域や年齢、検索履歴などから属性別にデータを絞り込めます。これにより、全世界のどの国から自社サイトへのアクセスが多いのかを確認できます。これをもとにマーケティングに活かせます。
■ 訪日外国人観光客に選ばれるお店になるために
これまでGoogle活用についてお伝えしましたが、Googleは現在の店舗を海外にアピールし、来店に導くためのツールです。インバウンド客の来店を継続的に維持するためには、Google活用のみでなく、店舗自体の良さや魅力をアップさせる「QSCの向上」が必須になります。これは常日頃から店長や経営者は意識されていることと思います。
あらためてQSCとは、Q=Quality(クオリティ=品質)、S=Service(サービス=接客)、C=Cleanliness(クレンリネス=店舗の清潔さ)の3つの頭文字を取ったものです。
外国人観光客はすぐに二度目の来店には繋がりにくいですが、QSCを向上させ、外国人観光客の満足度を高めることで、Googleの口コミに高評価で投稿される確率が上がります。このことは新規の外国人観光客の来店に繋がります。

外国人観光客を意識したQSCでは、日本の文化である「おもてなし」を意識してください。やはり、「おもてなし」文化は外国人観光客に好評です。
飲食店であれば、日本ならではの食材を使用した料理、またそれを打ち出す英語での紹介POP、丁寧なスタッフサービス、スピーディーな商品提供、清潔感のある店内や食器は外国人観光客にとって「おもてなし」と感じるポイントになります。

注意点が一点。ツアーでお客様が一斉に来店した場合、団体客対応が求められます。この場合、一度に大量に注文がされますので、作成工数がかかりすぎない商品をおすすめすることが重要です。準備に時間がかかり提供時間が遅れるようでは外国人観光客の満足度は低下してしまいます。また、団体客となると、バッシング時に片付ける食器が多くなりますので、なるべく食洗機を活用してください。
食器洗浄機専用洗剤には多くの種類があることはご存知でしょうか。ダスキンの食器洗浄機用洗剤は、油汚れや茶渋汚れに対応したもの、アルミニウム食器対応、また、乾燥を早めるものまで種類が豊富にあります。自店舗にベストな食器洗浄機専用洗剤を選ぶことは、洗浄効率がアップするだけでなく洗浄機の節電にもなります。

最後に、ここまでインバウンド獲得の手法をいろいろとお伝えしましたが、従業員への共有を忘れないでください。上記の取り組みを従業員へも共有し、店舗全体で「おもてなし」をすることで外国人観光客に選ばれるお店づくりをしていきましょう。

日本政府は2030年までに訪日外国人観光客を6,000万人にするという目標を掲げており、ビザ緩和やインフラ整備、観光プロモーションなどの施策を推進しています。
継続的に外国人観光客から選ばれるお店になるために、今回お伝えしたGoogle活用とQSCの向上を意識して取り組んでみてください。

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◆執筆者プロフィール◆
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部 観光フードグループ
中山 樺奈(なかやま・かな)
大学卒業後、新卒で船井総合研究所に入社。入社後はWebシステムを活用した現場の生産性向上コンサルティングに従事。「組織の一体化」をテーマにおこなう社内育成環境の構築や店舗マネジメント研修は全国各地の飲食店で定評がある。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2024年7月16日)

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