中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!
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【これからの接客サービスに必要なこと】
コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の片山大暉(かたやまだいき)です。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の片山大暉(かたやまだいき)です。
今回は、これからの接客サービスに必要なことについて、3つのポイントに沿ってお伝えします。
=今回のポイント=
■ お客様一人ひとりに合った接客
■ インバウンド客への対応
■ これからのパート/アルバイトの採用と教育
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■ お客様一人ひとりに合った接客
■ インバウンド客への対応
■ これからのパート/アルバイトの採用と教育
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■ お客様一人ひとりに合った接客
昨今のコロナ禍で「非接触」というニーズが高まったことなどがきっかけで、飲食店のデジタル化が急速に進化しています。
例えば、大手企業を中心にモバイルオーダーやタッチパネルでの注文形式が増え、スタッフはお客様から呼ばれた時にしか関わらないというようなお店も多数あります。
外食産業全体の課題である「人手不足」という観点から見ても、今後もこのような省人化の流れはさらに進化していくと予想されます。
このような時代において「接客」で最も重視すべきことは、「お客様一人ひとりに合った接客」をすることです。例をあげると、お客様によってアドリブでメニュー説明を変えることや、お通し(突き出し)の種類を変えるなどです。
アドリブでのメニュー説明は、例えばカップルであれば説明の会話の途中で笑わせたり、家族連れであれば食物アレルギーの有無をお聞きしたうえで素材や調理方法をしっかりとお伝えするなどです。
お通しの種類については、サラリーマンにはビールに合うようなつまみ系が好まれますし、家族連れには子供も食べられるような一品を出すのがよいでしょう。
このほか、来店のたびに決まった商品を注文する常連のお客様へは、こちらから「いつもの商品になさいますか?」とお声がけするのも効果的です。
上記のような接客をおこなっている店舗では、お客様が店舗のファンになってくださる可能性が高くなることに加えて、競合店との差別化の要素の一つにもなります。また、このような接客がGoogleの口コミやSNS等で拡散されることがあれば、集客にも繋がっていきます。自店舗の接客で取り入れることができる要素はないか、上記以外にもご自身で情報収集をし、参考になるものがあればできる範囲で取り入れてみてください。
昨今のコロナ禍で「非接触」というニーズが高まったことなどがきっかけで、飲食店のデジタル化が急速に進化しています。
例えば、大手企業を中心にモバイルオーダーやタッチパネルでの注文形式が増え、スタッフはお客様から呼ばれた時にしか関わらないというようなお店も多数あります。
外食産業全体の課題である「人手不足」という観点から見ても、今後もこのような省人化の流れはさらに進化していくと予想されます。
このような時代において「接客」で最も重視すべきことは、「お客様一人ひとりに合った接客」をすることです。例をあげると、お客様によってアドリブでメニュー説明を変えることや、お通し(突き出し)の種類を変えるなどです。
アドリブでのメニュー説明は、例えばカップルであれば説明の会話の途中で笑わせたり、家族連れであれば食物アレルギーの有無をお聞きしたうえで素材や調理方法をしっかりとお伝えするなどです。
お通しの種類については、サラリーマンにはビールに合うようなつまみ系が好まれますし、家族連れには子供も食べられるような一品を出すのがよいでしょう。
このほか、来店のたびに決まった商品を注文する常連のお客様へは、こちらから「いつもの商品になさいますか?」とお声がけするのも効果的です。
上記のような接客をおこなっている店舗では、お客様が店舗のファンになってくださる可能性が高くなることに加えて、競合店との差別化の要素の一つにもなります。また、このような接客がGoogleの口コミやSNS等で拡散されることがあれば、集客にも繋がっていきます。自店舗の接客で取り入れることができる要素はないか、上記以外にもご自身で情報収集をし、参考になるものがあればできる範囲で取り入れてみてください。
■ インバウンド客への対応
こちらは観光地の近くに出店されている飲食店向けとなりますが、インバウンド客が多く来店する今後に向けて「接客」で取り組むべきことについてお伝えします。
パンデミックによる外国人観光客の入国制限がなくなったことにより、インバウンド客は2023年3月からうなぎ上りで増えています。政府が2030年までに訪日外国人旅行者数を6,000万人まで増加させる目標を掲げ、いくつもの施策を打っていることもあり、今後ますますインバウンド客は増加していくと見込まれます。
このようななか、インバウンド客への接客で最も重要なのは「注文された商品を正確に提供すること」です。そのために必要なことは、メニュー表の英語版や中国版などの作成、あいさつ・会話例文集の作成、外国語対応のモバイルオーダーや翻訳アプリなどの導入です。いかにインバウンド客とのコミュニケーションを円滑にし、オーダーの齟齬が生じにくくするかが重要です。
お付き合い先の事例では、アジア圏~ヨーロッパ、欧米と幅広くインバウンド客が来る店舗において翻訳アプリを導入した結果、注文を素早く正確に聞き取れるようになりました。また、会話もスムーズにできるようになり、「皿を一枚追加で欲しい」などの細かい要望にもすぐに対応できるようになりました。
上記の施策については、スタッフの取り組み姿勢や経費面なども鑑み、自店舗に合った範囲で導入いただければと思います。
こちらは観光地の近くに出店されている飲食店向けとなりますが、インバウンド客が多く来店する今後に向けて「接客」で取り組むべきことについてお伝えします。
パンデミックによる外国人観光客の入国制限がなくなったことにより、インバウンド客は2023年3月からうなぎ上りで増えています。政府が2030年までに訪日外国人旅行者数を6,000万人まで増加させる目標を掲げ、いくつもの施策を打っていることもあり、今後ますますインバウンド客は増加していくと見込まれます。
このようななか、インバウンド客への接客で最も重要なのは「注文された商品を正確に提供すること」です。そのために必要なことは、メニュー表の英語版や中国版などの作成、あいさつ・会話例文集の作成、外国語対応のモバイルオーダーや翻訳アプリなどの導入です。いかにインバウンド客とのコミュニケーションを円滑にし、オーダーの齟齬が生じにくくするかが重要です。
お付き合い先の事例では、アジア圏~ヨーロッパ、欧米と幅広くインバウンド客が来る店舗において翻訳アプリを導入した結果、注文を素早く正確に聞き取れるようになりました。また、会話もスムーズにできるようになり、「皿を一枚追加で欲しい」などの細かい要望にもすぐに対応できるようになりました。
上記の施策については、スタッフの取り組み姿勢や経費面なども鑑み、自店舗に合った範囲で導入いただければと思います。
■ これからのパート/アルバイトの採用と教育
これまでに述べた2つの接客応対の施策に加え、その根幹となる人材の採用と教育も重要なポイントです。採用に関しては、近年Indeedやタウンワークなどの求人媒体に加え、Instagramを活用した採用をしている店舗が増加しています。
例えば飲食店で働く場合、どうしても仕事内容が似通ったものになりがちですが、他の飲食店との差別化の一つとなりえるのが「職場の雰囲気」です。
Instagramは通常の投稿のほか24時間で消えるストーリーズの機能があり、気軽に職場の雰囲気を発信できます。そこで自店舗のスタッフ紹介や働いている姿などをショート動画形式でアップすることで店舗の雰囲気を求職者に伝えることができます。学生やフリーターなどの若年層はアルバイト先として気になる店舗はアカウントをフォローしていることが多いため、効果が期待できます。
教育に関しては、今後も人材の流動が激しいことが予想される飲食業界においてはいかに「業務を標準化できるか」が重要になります。そのため、店舗のホールやキッチン業務の基準を設定し、それに沿ったマニュアルを作成することが必要です。
「今までは肌感覚でやってきた」「新人アルバイトへは先輩アルバイトが教えるのが慣例だ」という店舗にとっては少しハードルが高いかもしれません。しかし、新人アルバイトが最初に入ることの多いポジションに限定してマニュアル化するなど、一部分に絞ったものでも構いません。十分に効果があると思います。ぜひ一度、取り組んでみてください。
今回は「これからの接客サービスに必要なこと」をテーマに、3つの視点からお伝えしました。どの項目からでも構いません。自店舗でも取り組めそうなもの、または早急に手を打つべきだと感じた項目があれば、ぜひ一つからでも取り入れてみてください。その行動が売上アップに繋がっていくと思います。
これまでに述べた2つの接客応対の施策に加え、その根幹となる人材の採用と教育も重要なポイントです。採用に関しては、近年Indeedやタウンワークなどの求人媒体に加え、Instagramを活用した採用をしている店舗が増加しています。
例えば飲食店で働く場合、どうしても仕事内容が似通ったものになりがちですが、他の飲食店との差別化の一つとなりえるのが「職場の雰囲気」です。
Instagramは通常の投稿のほか24時間で消えるストーリーズの機能があり、気軽に職場の雰囲気を発信できます。そこで自店舗のスタッフ紹介や働いている姿などをショート動画形式でアップすることで店舗の雰囲気を求職者に伝えることができます。学生やフリーターなどの若年層はアルバイト先として気になる店舗はアカウントをフォローしていることが多いため、効果が期待できます。
教育に関しては、今後も人材の流動が激しいことが予想される飲食業界においてはいかに「業務を標準化できるか」が重要になります。そのため、店舗のホールやキッチン業務の基準を設定し、それに沿ったマニュアルを作成することが必要です。
「今までは肌感覚でやってきた」「新人アルバイトへは先輩アルバイトが教えるのが慣例だ」という店舗にとっては少しハードルが高いかもしれません。しかし、新人アルバイトが最初に入ることの多いポジションに限定してマニュアル化するなど、一部分に絞ったものでも構いません。十分に効果があると思います。ぜひ一度、取り組んでみてください。
今回は「これからの接客サービスに必要なこと」をテーマに、3つの視点からお伝えしました。どの項目からでも構いません。自店舗でも取り組めそうなもの、または早急に手を打つべきだと感じた項目があれば、ぜひ一つからでも取り入れてみてください。その行動が売上アップに繋がっていくと思います。
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https://food-business.funaisoken.co.jp/
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(公開日 2023年7月24日)