食中毒発生!そのときどうする?
もし、食中毒事故が発生したら、どんな処理がなされるのかを右記のようにまとめてみました。被害の大小はありますが、一定期間の休業は余儀なくされますし、営業を再開した後も信頼回復には長い時間が必要となりますから、食中毒事故だけは何があっても避けたいものです。
知っておきたい「食中毒のABC」
飲食店にとって、食中毒は経営を左右する言わば「死活問題」。人的な被害に対する補償はもちろんのこと、これまで築いてきた信用が大きく損なわれることによる経済的・社会的な損失は計り知れません。梅雨から夏にかけては細菌による食中毒事故が発生しやすいシーズン。万全の備えで、くれぐれも事故を起こさないようご注意を。
食の安全に対する世間の目が厳しくなっている中、行政機関のチェックもより細かなものになってきていますが、それでも発生件数は下記のグラフのとおり微減に留まっているのが実情です。そして、事故のうち飲食店が占める割合はほぼ右肩上がりで増えてきています。
もし、食中毒事故が発生したら、どんな処理がなされるのかを右記のようにまとめてみました。被害の大小はありますが、一定期間の休業は余儀なくされますし、営業を再開した後も信頼回復には長い時間が必要となりますから、食中毒事故だけは何があっても避けたいものです。
近年はノロウイルスによる大規模な事故が目立ち、通年化が進む食中毒事故ですが、細菌由来の食中毒はやはり夏場が本番。この時期、どんなことに気をつける必要があるでしょうか。
厚生労働省では2013年、主として集団給食調理施設などでの食中毒の発生防止を目的として、「大量調理施設衛生管理マニュアル」を定めています。このマニュアルには大規模施設以外でも衛生管理上遵守すべき事項が多く記されていますので、ここで基本的な留意点をご紹介しておきましょう。
原材料を受け取る際は、必ず調理担当者が立ち会って鮮度や品質、品温などを確認すること。また、食肉類や魚介類、野菜などの生鮮食品は一度に使い切る量を調理当日に仕入れることが大切です。もちろん消費期限、消費期限を過ぎたものは使用してはなりません。
加熱調理を行う際は、中心部温度計などを用いて中心部が75℃で1分以上(二枚貝などノロウイルスに汚染されている可能性のある食品の場合は85~90℃で90秒間以上)加熱されていることを確認しましょう。
手洗いの徹底をはじめ、原材料の保管を厳重に行うこと、包丁やまな板などの器具や容器は食材の種類や調理工程の種類(加熱/非加熱など)ごとに使い分けること、使い終わった調理器具や容器の洗浄を徹底することなど重要です。
調理の終わった食品は速やかに提供しましょう。保管する場合は、食中毒菌の増殖を抑えるために10℃以下または65℃以上で保管すること。また、食品を冷却する場合は食中毒菌の増殖に適した20~50℃の時間をできるだけ短くするため、冷却機を使用したり衛生的な容器に小分けするなどの工夫を。
以上のことがらはいずれも非常に基本的なことですが、毎日の作業の中では見落としてしまうことがあるかもしれません。本格的な食中毒シーズンを控え、この機会に厨房の衛生状況や調理スタッフの意識を確かめておくことが大切です。
食中毒についての情報は、こちらをチェック集計期間:2024/9/24(火) ~ 2024/10/20(日)
集計期間:2024/9/21(土) ~ 2024/10/17(木)