毎日の仕事の中で、時々ふと浮かぶ疑問や、解消したい問題はありませんか?
何よりも清潔第一の環境と安全第一の作業が求められる厨房ですから、問題が大きくなる前に「トラブルの種」は摘んでおきたいもの。ここでは日常的に発生しがちな代表的な問題を取り上げて、Q&A形式でトラブル解消のお手伝いをしていきます。

従業員の衛生管理について


Q1→従業員の健康管理ってどこまですればいいんでしょう?自己申告・自己判断に任せるほかないでしょうか。
→A

以下の項目を目安として、健康管理を確実に行うことが望まれます。

1.健康診断は労働安全衛生法に基づき、採用時と年1回実施しましょう。
2.出勤時に毎回健康チェックし、必要であれば医師に相談し、就業の可否を判断すること。自己申告も大事です。
3.定期的に腸内細菌検査を実施しましょう。
4.手指にケガをしている場合は、直接食品に触れる作業をさせないようにしましょう。

Q2→出勤してきたアルバイトさんが「風邪で調子が悪い」と言ってきたため、マスクをさせて厨房に立たせたのですが、咳き込む様子を見たお客様からクレームがありました。一般的にはどういう対応が正しいですか?
→A

お店のイメージダウンにつながりますし、お客様に感染させては一大事です。人手の問題もありますが、体調に不安のある日は厨房作業ではなく、食品を扱ったり、人と接触しない作業を担当させましょう。

Q3→何度も注意するのですが、従業員が汚れたユニフォームを着ています。ちゃんと替えのユニフォームは渡していますが、清潔なユニフォームに替えさせるには?叱っても効き目がなくって。
→A

何回シフトに入れば替える、と店でルールを決めておき、さらに毎日のミーティング時に責任者が目視し汚れをチェックします。個人で洗濯するのではなく、店でまとめてクリーニングに出すのも良いでしょう。

従業員教育について


Q1→従業員やアルバイトさんに衛生管理をどのように教育すればいいのか悩んでいます。
→A

日々の業務のなかで習慣化することに手間と時間がかかります。従業員やアルバイトさんの意識を向上させるために、計画的に定期的に勉強会を実施していきましょう。

Q2→従業員やアルバイトによって掃除やチェックにムラがあります。完璧に、とは言わないまでもほぼ同じ清潔さをキープしたいのですが、どうすればいいですか。
→A

掃除マニュアルを作りましょう。掃除箇所だけでなく、何をどこまでするという基準をつくります。たとえば「床を掃く」場合には「イスを全部机の下から出して掃く」など。 また、掃除完了後に別の人がチェックすることで、ミスが減りキレイな状態が続きます。

Q3→調理スタッフにアルバイトを配置しているのですが、身なりは結構派手で、指輪やピアス、ネイルなどをしたまま作業しています。いけない理由を話して納得させたいのですが、どうすればいいでしょうか。
→A

ファッションとアピアランスの違いを教えましょう。指輪やピアス、ネイルなどは、異物混入の原因となります。

Q4→手洗いがなかなか徹底できません。しっかり習慣づけるための工夫があれば教えてください。
→A

「厨房衛生のポイント教えます」「4.従業員の衛生管理」に衛生手洗いの必要性の説明と正しい手順が載っていますので、ご参照ください。

食中毒予防や対応/異物混入防止について


Q1→よく言われる「食中毒予防の3原則」って何ですか?
→A

「つけない」「ふやさない」やっつける」が3つの原則です。
*つけない/食材や食器、従業員の体や衣服、厨房機器に原因菌やウイルスを付着させないことです。
*ふやさない/食材や製造した商品を保存する際に、菌を増殖させないよう工夫することです。
*やっつける/調理作業する中で、加熱や洗浄を十分行うことで殺菌することです。

Q2→「貴店での食事が原因で食中毒になった」とお客様から電話があったら、どう応対するのがいいですか?
→A

まずは「お体は大丈夫ですか?早く病院に行っていただき、医師の診断を受けてください」と丁寧に対応します。来店された日時、メニューをお聞きし、予約リストなどからほかのお客様への被害がないか確認をしたうえで、電話のあったお客様からのご連絡を待ちます。

Q3→異物混入を防ぐために特に何を注意したらいいですか?野菜を良く洗うくらいしか思いつかないんですが。
→A

「厨房にひそむ衛生リスク」に詳しく掲載していますので、ご参照ください。

Q4→食材の入ったダンボールを厨房に持ち込んではいけないのはなぜですか?
→A

ダンボールは保温性に優れ、適度なすき間があることから、物流の途中や保管時にゴキブリの巣になりやすいと言われています。食材はダンボールから取り出し、食材保管庫などに入れてから厨房に持ち込むようにしましょう。

機器・設備の保全など


Q1→換気扇のダクト部分、グリストラップなど、手の届かない部分のお掃除が悩みなんですが、対応してもらえますか?
→A

はい、対応可能です。ダスキンではマットやモップ、洗剤など衛生関連商品のレンタルや販売だけでなく、一般の方では難しい部分の清掃も承っています。プロの手による清掃を定期的に実施されることによって、衛生的な厨房で安心して調理作業に専念していただくことができます。ぜひご検討ください。

Q2→お客様や従業員から、床が滑るので危ないと言われるのですが、良い方法はありますか?
→A

厨房床の油汚れがスタッフの靴底について、ホールの床を滑りやすくしているのかもしれません。以下の対策で滑りを軽減することができます。

1. まず十分にお掃除をし、その状態をキープするために吸塵吸水マットを敷いてみてはいかがでしょうか。靴底に付いた水分の持ち込みも抑えられます。
2. 厨房内通路が滑りやすい場合は、ダスキンラバーマットを敷いてみてはいかがでしょうか。ゴム製で細かなディンプルがあるため、靴底の滑りが大幅に軽減されます。また、適度なクッションで疲れが軽減されますし、コップや食器などを落としても、破損防止できるケースが増えます。
3. 靴底は油で汚れると滑りやすくなりますので、床用洗剤でしっかり脂分を除去することが滑りの防止につながります。

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