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コロナ禍における飲食店経営者が行うべき取り組み

コラムをご覧の皆様、こんにちは。株式会社船井総合研究所フード支援部の玉利です。
新型コロナウイルスによる休業要請や外出自粛要請が長期化しています。一足先に解除された静岡県のクライアント企業数社のゴールデンウィーク明けの店内売上は、以前の約3割の水準だと聞きます。全国的に外出自粛が解除されたあとでも、当面は店内売上が以前の水準に戻らないことを念頭に置いて経営を行うことが必要です。
コロナ禍における飲食店経営者が行うべき取り組み
これを踏まえると、テイクアウト販売やデリバリー強化といった中食分野の磨き込みは、これからも必要な取り組みとなってきます。テイクアウト・デリバリーは、まずは日販10万円のラインを超えられるかどうかが勝負です。日販10万円以下の場合、売上インパクトが弱く、取り組みに対する費用対効果が悪いだけでなく、何よりスタッフのモチベーションも上がりません。
日販10万円を立てるためには商品の品揃えの強化はもちろんのこと、告知活動をいかにやりきれるかがとても重要です。例えば店頭販促では、ただ既存の延長でA型看板を差し替えるのではなく、タペストリーや看板を新しく作り、大きな面積で、目立つ打ち出しを行うことなどです。また、テントと机を出してお弁当を販売するといったように、周りの景色に埋もれないくらい大きく目立つ告知をすることがポイントです。
郊外エリアでは、足元商圏に向けたポスティングや新聞折込みも有効です。特に今は各社ともに広告宣伝費を圧縮しているタイミングです。そのような中、チラシで商品を打ち出すことは、通常よりも目立ちやすいタイミングでもあるのです。
また、最近テイクアウト・デリバリーを開始した飲食店も増えていますが、その際に特に注意しておきたいのが食中毒(※)の問題です。基本的な考え方としては、野菜類や惣菜ならばポテトサラダなどの水分を多く含むもの、温かいものは要注意です。特にこれからの気温が上がる季節は、製造した料理や弁当を外に長時間置いておくなどの行為は衛生的に非常に危険です。詳しくはお近くの保健所にご確認いただくことをおすすめします。
(※)ビジネスコラムバックナンバー48 夏場にかけて増える食中毒対策の基本を参考に
中食への対応は引き続き強化しつつも、一方では、徐々にですが回復してくるであろう店内客数の受け入れ体制を整備していくことも必要です。
まず行うべきことは「営業していること」と「衛生対策」の告知です。外出自粛要請が解除されたとしても当面は、お客様は恐々と暖簾をくぐることになります。店頭のPOPやグルメサイト、GoogleマイビジネスなどWeb上でしっかりと衛生対策をしていることを告知することで、お客様に安心して来店いただける体制をつくりましょう。
自粛解除後の集客活動としては、自宅で調理して食べる内食や、テイクアウト・デリバリーなどの中食では味わえない外食ならではの価値を、いかにお客様に打ち出していくかが重要です。具体的には、鉄板や土鍋を使ったシズル感、食材の炙りなど、お客様の目の前での実演調理やたくさんの食材を使用した料理をチラシやWeb上で打ち出すなどです。
飲食店経営者の皆様にとってはまだまだ大変な状況が続くかと思いますが、ぜひ今回のコラムを自社の経営に活かしていただければと思います。
株式会社船井総合研究所
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2020年6月17日)

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