中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!
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【顧客情報収集と活用方法について】
コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の伊藤康貴(いとうやすたか)です。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の伊藤康貴(いとうやすたか)です。
前回のコラムでは、当社の大橋より【今日から店舗でできるWeb集客手法】としてGoogleビジネス プロフィールやLINEを用いた集客手法をお伝えしました。
今回は、もう少し踏み込んだ顧客情報収集とその活用方法について、具体的な事例を交えてお伝えします。
今回は、もう少し踏み込んだ顧客情報収集とその活用方法について、具体的な事例を交えてお伝えします。
=今回のポイント=
■ 顧客情報収集の重要性
■ 顧客情報を効果的に活用する
■ 具体的な活用事例とその効果
=========
■ 顧客情報収集の重要性
■ 顧客情報を効果的に活用する
■ 具体的な活用事例とその効果
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■ 顧客情報収集の重要性
皆様の店舗に来店されるお客様のうち、何割がリピート客でしょうか?なんとなく顔なじみのあるお客様もいらっしゃることと思いますが、実際に数値で把握しているお店は少ないようです。
お客様の再来店に繋がらない理由としては、単純に「お店の存在を忘れている」ことが考えられます。つまり、既存のお客様に対して何らかのアクションを起こせば、集客はしやすくなるといえます。また、ポスティングや折込みチラシなどの新規集客の手法に比べ、リピーター向けの施策は費用が抑えられ、反響が大きいのも特徴です。
近年あらゆる経費がアップしていく中で、販促費も最適化していく必要があります。コストパフォーマンスの面から考えても、まずはリピーター向けに施策を行うことが効果的です。
皆様の店舗に来店されるお客様のうち、何割がリピート客でしょうか?なんとなく顔なじみのあるお客様もいらっしゃることと思いますが、実際に数値で把握しているお店は少ないようです。
お客様の再来店に繋がらない理由としては、単純に「お店の存在を忘れている」ことが考えられます。つまり、既存のお客様に対して何らかのアクションを起こせば、集客はしやすくなるといえます。また、ポスティングや折込みチラシなどの新規集客の手法に比べ、リピーター向けの施策は費用が抑えられ、反響が大きいのも特徴です。
近年あらゆる経費がアップしていく中で、販促費も最適化していく必要があります。コストパフォーマンスの面から考えても、まずはリピーター向けに施策を行うことが効果的です。
■ 顧客情報を効果的に活用する
では、顧客情報収集ツールとしては何がよいでしょうか。現在はLINEをおすすめしています。LINEの月間ユーザー数は9,400万人(2022年12月末時点)とされ、国内で最も利用者の多いSNSです。皆様も一日に一度は必ず開くアプリではないでしょうか。
お客様が店舗のLINEアカウントに登録いただくハードルの低さ、メッセージ配信時の開封率と来店誘導率の高さ、そして費用面から見てもLINEが最も効率的だといえます。
お客様に友だち登録をお願いするタイミングとしては、①来店時のご案内時、②オーダーテイク時、③お皿を下げるタイミング、④お会計時、などが最適です。それぞれのシーンでお客様に打診をし、登録者(友だち)を増やしていきましょう。
また、前回のコラムでもお伝えしたとおり、登録時の特典クーポンの設定も重要な要素です。基本は「その日にその場で使えるクーポン」が最適です。当社のお付き合い先では、どんなお客様でも使いやすいという観点から「○○円以下のお好きなドリンク1杯無料!」としているケースが多いです。小売店であればオリジナルのステッカーやコースタープレゼントなども好評です。
さて、上記のような取り組みで順調にLINEの友だち数を増やしていきますが、実際の友だち獲得数の目安としては客数の20%程度となります。まずは20%を目標に取り組んでいきましょう。また最近ではモバイルオーダーと紐づけて自動で友だち登録できる機能もあります。利用料はシステムによって変わりますが、月額1万円から1.5万円程度で利用できます。これについては実際のオーダー数と金額等をしっかりと計算(損益分岐点を把握)して導入を検討する必要があります。
現在はLINE がおすすめだとお伝えしていますが、今後LINEの重要性が認知されていくと、LINE内で今よりも競合が増え、将来的には反響率が下がることが想定されます。客層や年齢層によってはハガキでの誕生日DMなどもまだまだ効果的であるため、LINEに+αの情報としてお客様の住所や電話番号、生年月日などを取得することも意識しましょう。
当社のお付き合い先では、LINEの登録も促進しながら別途で住所、生年月日、電話番号を記入すると「大人会員」という独自の会員制度に登録でき、ドリンクが会員価格で飲める制度を実施しているところもあります。通常価格よりも安く飲めるため、結果的に注文数アップに繋がっているようです。
では、顧客情報収集ツールとしては何がよいでしょうか。現在はLINEをおすすめしています。LINEの月間ユーザー数は9,400万人(2022年12月末時点)とされ、国内で最も利用者の多いSNSです。皆様も一日に一度は必ず開くアプリではないでしょうか。
お客様が店舗のLINEアカウントに登録いただくハードルの低さ、メッセージ配信時の開封率と来店誘導率の高さ、そして費用面から見てもLINEが最も効率的だといえます。
お客様に友だち登録をお願いするタイミングとしては、①来店時のご案内時、②オーダーテイク時、③お皿を下げるタイミング、④お会計時、などが最適です。それぞれのシーンでお客様に打診をし、登録者(友だち)を増やしていきましょう。
また、前回のコラムでもお伝えしたとおり、登録時の特典クーポンの設定も重要な要素です。基本は「その日にその場で使えるクーポン」が最適です。当社のお付き合い先では、どんなお客様でも使いやすいという観点から「○○円以下のお好きなドリンク1杯無料!」としているケースが多いです。小売店であればオリジナルのステッカーやコースタープレゼントなども好評です。
さて、上記のような取り組みで順調にLINEの友だち数を増やしていきますが、実際の友だち獲得数の目安としては客数の20%程度となります。まずは20%を目標に取り組んでいきましょう。また最近ではモバイルオーダーと紐づけて自動で友だち登録できる機能もあります。利用料はシステムによって変わりますが、月額1万円から1.5万円程度で利用できます。これについては実際のオーダー数と金額等をしっかりと計算(損益分岐点を把握)して導入を検討する必要があります。
現在はLINE がおすすめだとお伝えしていますが、今後LINEの重要性が認知されていくと、LINE内で今よりも競合が増え、将来的には反響率が下がることが想定されます。客層や年齢層によってはハガキでの誕生日DMなどもまだまだ効果的であるため、LINEに+αの情報としてお客様の住所や電話番号、生年月日などを取得することも意識しましょう。
当社のお付き合い先では、LINEの登録も促進しながら別途で住所、生年月日、電話番号を記入すると「大人会員」という独自の会員制度に登録でき、ドリンクが会員価格で飲める制度を実施しているところもあります。通常価格よりも安く飲めるため、結果的に注文数アップに繋がっているようです。
■ 具体的な活用事例とその効果
収集した顧客情報に対してお得なクーポンや季節商品の情報を配信し、店舗にお客様を呼び込みます。反響獲得の目安は友だち数の1%程度です。お酒を提供する業態であれば「生ビール何杯飲んでも半額」や「最初の1杯無料」、その他の食事業態であれば「お会計10%OFF」といったクーポンで集客ができ、客数増と客単価増により売上アップが期待できます。
当社のお付き合い先でもいろいろなクーポンを送信しています。10%OFFの割引クーポンや生ビール何杯飲んでも半額などのほか、「4,000円以上のお会計で1,000円OFF」といったクーポンの反響率が高く、おすすめです。このほか、メニューにはない一品を裏メニューとして特別感を出して提供するなども効果的です。
クーポンの配信頻度については、客単価が4,000円未満の通いやすい業態(大衆酒場やネオ居酒屋など)であれば月に2~3回程度が目安です。この時、アカウントブロック率も20%程度が目安となります。一部にはアカウントをブロックされる一方、クーポン配信数を増やせば来客数が上がるというのもまた事実です。当社のお付き合い先では月に8回配信したところ、ブロック率は変わらず20.1%でした。
最後にLINEの費用感についてお伝えします。2023年6月からの新料金で考えると、コミュニケーションプランならメッセージはひと月200通まで無料、5,000通まで5,000円で配信できます。有料であっても1通1円程度で集客が期待できる点は魅力です。このほか有料にはなりますが、LINEパートナーのツールと連携することで来店回数や最終来店日、購買情報、生年月日、住所を取得することもできます。上記の取得により、次の来店に繋がりにくい1回来店客にだけ強めのクーポンを、例えば来店の翌日、7日後、30日後など日を指定して送信したり、生年月日に紐づけて誕生日クーポンをハガキDMで送付することも可能です。これらのカスタマイズ機能を使えば、友だち全員に一斉送信するよりもさらに効果的な集客が行えます。しかし、上記のようなセグメント配信は友だち数が一定数いなければ効果が発揮できません。そのため、まずは友だち登録数を増やすことが重要です。
今回は、顧客情報収集とその活用方法について、より具体的にお伝えしました。ぜひ店舗経営に生かしていただけると幸いです。
<LINE公式アカウント>
https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
収集した顧客情報に対してお得なクーポンや季節商品の情報を配信し、店舗にお客様を呼び込みます。反響獲得の目安は友だち数の1%程度です。お酒を提供する業態であれば「生ビール何杯飲んでも半額」や「最初の1杯無料」、その他の食事業態であれば「お会計10%OFF」といったクーポンで集客ができ、客数増と客単価増により売上アップが期待できます。
当社のお付き合い先でもいろいろなクーポンを送信しています。10%OFFの割引クーポンや生ビール何杯飲んでも半額などのほか、「4,000円以上のお会計で1,000円OFF」といったクーポンの反響率が高く、おすすめです。このほか、メニューにはない一品を裏メニューとして特別感を出して提供するなども効果的です。
クーポンの配信頻度については、客単価が4,000円未満の通いやすい業態(大衆酒場やネオ居酒屋など)であれば月に2~3回程度が目安です。この時、アカウントブロック率も20%程度が目安となります。一部にはアカウントをブロックされる一方、クーポン配信数を増やせば来客数が上がるというのもまた事実です。当社のお付き合い先では月に8回配信したところ、ブロック率は変わらず20.1%でした。
最後にLINEの費用感についてお伝えします。2023年6月からの新料金で考えると、コミュニケーションプランならメッセージはひと月200通まで無料、5,000通まで5,000円で配信できます。有料であっても1通1円程度で集客が期待できる点は魅力です。このほか有料にはなりますが、LINEパートナーのツールと連携することで来店回数や最終来店日、購買情報、生年月日、住所を取得することもできます。上記の取得により、次の来店に繋がりにくい1回来店客にだけ強めのクーポンを、例えば来店の翌日、7日後、30日後など日を指定して送信したり、生年月日に紐づけて誕生日クーポンをハガキDMで送付することも可能です。これらのカスタマイズ機能を使えば、友だち全員に一斉送信するよりもさらに効果的な集客が行えます。しかし、上記のようなセグメント配信は友だち数が一定数いなければ効果が発揮できません。そのため、まずは友だち登録数を増やすことが重要です。
今回は、顧客情報収集とその活用方法について、より具体的にお伝えしました。ぜひ店舗経営に生かしていただけると幸いです。
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https://food-business.funaisoken.co.jp/
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(公開日 2023年5月22日)