中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!
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【新人スタッフ即戦力化のための動画マニュアルとは?】
コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の西尾祐哉(にしおゆうや)です。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の西尾祐哉(にしおゆうや)です。
3月から4月は、飲食店にとっては1年間の中で最も人の入れ替わりが盛んなシーズンとなります。新入社員が入社し、学生アルバイトが働き始めるなど、本格的な入社&採用シーズンに入ります。そのような中で大事なのが、新人スタッフの早期戦力化です。今回は、新人スタッフを少しでも早く成長させるための施策としてお勧めしている「動画マニュアル」について解説します。
=今回のポイント=
■ 動画マニュアルのメリット
■ 動画マニュアル作成のポイント
■ 時代に合った教育ツール
=========
■ 動画マニュアルのメリット
■ 動画マニュアル作成のポイント
■ 時代に合った教育ツール
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■ 動画マニュアルのメリット
新人スタッフの教育ツールとして動画マニュアルを活用している店舗は少ないのではないでしょうか。一般的な紙マニュアルを活用したり、或いはマニュアルは作成せず口頭で伝えながら現場研修を実施されている店舗もあるかもしれません。
私のお付き合い先では、新人スタッフへの教育ツールとして動画マニュアルを採用したことで業務が効率化できたほか、スタッフの早期戦力化に成功されている店舗があります。
動画マニュアルを活用することによるメリットを以下にまとめました。
1)伝達力アップ
一般的に紙マニュアルは写真と文章で表現します。しかし、接客時の声のトーンや話し方については紙マニュアルではうまく表現することが難しい場合が多いのです。
例えばマニュアルに「接客時の声のトーンはドレミファソラシドのソの音で」と書いてあったとします。受け手はその時は理解したつもりでも、現場ではなかなか実践できないものです。このような時、動画マニュアルであれば視覚と聴覚の両方からアプローチでき、うまくポイントを伝えることができます。
2)研修時間を削減できる
新人スタッフに動画マニュアルを事前に視聴(予習)してもらったうえで出勤してもらうことで業務理解のスピードが速くなります。ひいてはトレーナーの人件費削減にも繋がります。
一方で、トレーナー(現場の先輩)は人に教えることで自身も成長できるという観点があります。この点については、トレーナーと新人はペアでシフトを組み、現場で補足指導することをお勧めします。トレーナーには実践研修の場となり、新人は行動を通して動画マニュアルでの研修が、より身に付く時間となるでしょう。
3)業務の見直しと標準化ができる
多店舗展開をされている企業様でよく散見されるのが、店舗によって業務に若干のバラつきがあることです。或いはレクチャーするトレーナーによって独自の方法があるなど、業務に統一性がないことが多々あります。動画マニュアルを作成していくことで、あらためて業務にムリ、ムダ、ムラがないかチェックすることができます。また、全店舗を通じて業務を標準化することが可能になり、QSCAの低下も防ぐことができます。
※QSCA
・Quality(クオリティー)=品質:常に品質の高い料理を提供する
・Service/Speed(サービス/スピード)=提供速度やお客様への気配りなど、常に気持ち
のよいサービスを行う
・Cleanliness(クレンリネス)=衛生:店舗・スタッフが清潔で衛生的である
・Atmosphere(アトモスフィア)=雰囲気:コンセプトにあった空間・スタッフである
新人スタッフの教育ツールとして動画マニュアルを活用している店舗は少ないのではないでしょうか。一般的な紙マニュアルを活用したり、或いはマニュアルは作成せず口頭で伝えながら現場研修を実施されている店舗もあるかもしれません。
私のお付き合い先では、新人スタッフへの教育ツールとして動画マニュアルを採用したことで業務が効率化できたほか、スタッフの早期戦力化に成功されている店舗があります。
動画マニュアルを活用することによるメリットを以下にまとめました。
1)伝達力アップ
一般的に紙マニュアルは写真と文章で表現します。しかし、接客時の声のトーンや話し方については紙マニュアルではうまく表現することが難しい場合が多いのです。
例えばマニュアルに「接客時の声のトーンはドレミファソラシドのソの音で」と書いてあったとします。受け手はその時は理解したつもりでも、現場ではなかなか実践できないものです。このような時、動画マニュアルであれば視覚と聴覚の両方からアプローチでき、うまくポイントを伝えることができます。
2)研修時間を削減できる
新人スタッフに動画マニュアルを事前に視聴(予習)してもらったうえで出勤してもらうことで業務理解のスピードが速くなります。ひいてはトレーナーの人件費削減にも繋がります。
一方で、トレーナー(現場の先輩)は人に教えることで自身も成長できるという観点があります。この点については、トレーナーと新人はペアでシフトを組み、現場で補足指導することをお勧めします。トレーナーには実践研修の場となり、新人は行動を通して動画マニュアルでの研修が、より身に付く時間となるでしょう。
3)業務の見直しと標準化ができる
多店舗展開をされている企業様でよく散見されるのが、店舗によって業務に若干のバラつきがあることです。或いはレクチャーするトレーナーによって独自の方法があるなど、業務に統一性がないことが多々あります。動画マニュアルを作成していくことで、あらためて業務にムリ、ムダ、ムラがないかチェックすることができます。また、全店舗を通じて業務を標準化することが可能になり、QSCAの低下も防ぐことができます。
※QSCA
・Quality(クオリティー)=品質:常に品質の高い料理を提供する
・Service/Speed(サービス/スピード)=提供速度やお客様への気配りなど、常に気持ち
のよいサービスを行う
・Cleanliness(クレンリネス)=衛生:店舗・スタッフが清潔で衛生的である
・Atmosphere(アトモスフィア)=雰囲気:コンセプトにあった空間・スタッフである
■ 動画マニュアル作成のポイント
1)動画は短めを意識する
例えばキッチンスタッフ向けの調理動画であれば、仕込みから調理、盛り付けなど、一商品だけでも多くの工程があります。しかし、一つの動画時間が10分や20分もあると視聴しているスタッフは飽き、集中力も落ちてしまいます。理想の動画時間の目安として3~5分程度に収めることがポイントです。短い動画にするためには、調理動画であれば「仕込み編」「調理編」「盛り付け編」に分けるなどする工夫が必要です。
2)テロップは完結に
動画マニュアルでは重要なポイントを簡潔にテロップで掲載するのがお勧めです。しかしテロップが冗長だと文字を読むのに必死になり、動画に集中できなくなります。よって、あらかじめ業務の訴求ポイントを明確にし、テロップは簡潔に表記するようにしましょう。
3)指示語に注意する
動画の中で「このスイッチを押します」と表現してしまうと視聴しているスタッフはどのスイッチか分からず、理解に苦しんでしまいます。具体的に「何を」「どうするのか」を明確に話し、それをテロップでも表現することで理解力をさらに高めるように工夫しましょう。例えば「マシンのフタを閉めたあと、赤のスイッチを押し、ランプが点灯したことを確認します」など、動画ならではの視覚にも訴える文言を意識しましょう。
1)動画は短めを意識する
例えばキッチンスタッフ向けの調理動画であれば、仕込みから調理、盛り付けなど、一商品だけでも多くの工程があります。しかし、一つの動画時間が10分や20分もあると視聴しているスタッフは飽き、集中力も落ちてしまいます。理想の動画時間の目安として3~5分程度に収めることがポイントです。短い動画にするためには、調理動画であれば「仕込み編」「調理編」「盛り付け編」に分けるなどする工夫が必要です。
2)テロップは完結に
動画マニュアルでは重要なポイントを簡潔にテロップで掲載するのがお勧めです。しかしテロップが冗長だと文字を読むのに必死になり、動画に集中できなくなります。よって、あらかじめ業務の訴求ポイントを明確にし、テロップは簡潔に表記するようにしましょう。
3)指示語に注意する
動画の中で「このスイッチを押します」と表現してしまうと視聴しているスタッフはどのスイッチか分からず、理解に苦しんでしまいます。具体的に「何を」「どうするのか」を明確に話し、それをテロップでも表現することで理解力をさらに高めるように工夫しましょう。例えば「マシンのフタを閉めたあと、赤のスイッチを押し、ランプが点灯したことを確認します」など、動画ならではの視覚にも訴える文言を意識しましょう。
■ 時代に合った教育ツール
上記のように、新人スタッフの早期戦力化のために動画マニュアルはとても有効なツールです。今の新卒や学生アルバイト世代はスマホ等で動画視聴する習慣があります。文字が多い紙マニュアルよりも動画マニュアルの方が自然に受け入れられやすいという利点もあります。動画作成時のポイントをしっかりと意識して作成し、これから入社されるスタッフの教育ツールとして導入・活用されてみてはいかがでしょうか。
特に飲食店の場合、人によって接客レベルに差が出たり、味のブレが発生するとお店の印象は大きく変わってしまいます。今は個人がSNSやクチコミサイトに自由に書き込める時代です。手遅れになる前に先手を打っていきましょう。
お客様の満足度アップのためにも、スタッフ育成の方法をこのタイミングで見直していただけますと幸いです。
上記のように、新人スタッフの早期戦力化のために動画マニュアルはとても有効なツールです。今の新卒や学生アルバイト世代はスマホ等で動画視聴する習慣があります。文字が多い紙マニュアルよりも動画マニュアルの方が自然に受け入れられやすいという利点もあります。動画作成時のポイントをしっかりと意識して作成し、これから入社されるスタッフの教育ツールとして導入・活用されてみてはいかがでしょうか。
特に飲食店の場合、人によって接客レベルに差が出たり、味のブレが発生するとお店の印象は大きく変わってしまいます。今は個人がSNSやクチコミサイトに自由に書き込める時代です。手遅れになる前に先手を打っていきましょう。
お客様の満足度アップのためにも、スタッフ育成の方法をこのタイミングで見直していただけますと幸いです。
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国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/
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(公開日 2023年3月20日)