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【これからの飲食店経営のポイント】

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の玉利 信(たまりまこと)です。

今回は、これからの飲食店経営のポイントについてお伝えします。
【これからの飲食店経営のポイント】
=今回のポイント=
■ 集客施策「外食ならではの価値を持った、目的来店性の高い店舗づくり」
■ 原価・人件費高騰対策「店舗の生産性アップによるメリハリあるPLづくり」
■ 出店戦略「中食市場を捉え、高生産性な構造をつくる」
=========
■ 集客施策
直近約2年半のコロナ禍を経て、外出や外食を控える時期が長く続きました。その状態にある意味慣れてしまい、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された今でも飲食店にはなかなか客足が戻ってこない、という事態が全国で発生しています。
・特に飲み需要がメインの居酒屋(ふらっと入る、なんとなく入るという動機がメイン)
・団体利用(観光、宴会、冠婚葬祭)
上記のような利用動機が、特に大きくその需要を落としています。

一方で「(せっかく外食するなら)あの店で〇〇を食べたい」といったように「目的来店性」が高い店舗にはお客様が集まりやすい傾向にあります。冷凍食品やお惣菜も日々クオリティが上がっているので、その中で外食の需要として自店に足を運んでいただくためには外食ならではの「価値づくり」が必要です。店舗の名物商品開発や、その調理の実演(例:炎を上げながら炙る、大きな銅鍋で揚げる など)といったような、外食の店舗としての目的来店性を高めるような施策をぜひ検討してみてください。
■ 原価・人件費高騰対策
昨今の世界情勢の影響を受けて、食料価格は今後も高騰していくと考えられます。また、人手不足もより深刻になることが懸念されています。「周りの店舗も値上げをするからうちも…」「高い時給を出さなければ人材が確保できないから…」というように、単純にお店都合の値上げで解決しようとすると、当然のことながら客離れに繋がるリスクが高まります。
理論原価表を活用した原価対策、離職率低下の取り組みといった基本的な施策とともに、配膳ロボットやモバイルオーダー、特急レーンなどを活用して、構造的に直接業務の生産性を高める仕組みを取り入れるなどの工夫が必要です。
受発注・シフト組み・清掃業務などの間接業務に関しては、システム化や外注化を進めていくことで、店舗の人材が集中すべき価値を生み出す作業に注力し、原価など、かけるべき経費にしっかりと経費を投入できる体制を構築していくことが大切です。
■ 出店戦略
出店に関しては、好調な市場、好調な客層、利用動機を捉えて出店することが大事です。
コロナ禍でも好調、かつ今後も市場成長が見込まれるテイクアウト・デリバリーの専門店業態は、今後の出店戦略の中にぜひ組み込みたいところです。特に、市場規模が大きく、大手や競合とも差別化しやすいカテゴリとしては、餃子・珈琲豆・グルメバーガー・焼き魚の専門店などがあります。
また、新規で店舗を立ち上げる、または既存店をリニューアルする際には、セルフ化やドライブスルー、お持ち帰り窓口といったように、成長市場である中食需要を獲得しやすくし、かつしっかりと生産性を高められる店舗構造を持つことも今後の店舗開発では必須のポイントとなってきます。ぜひ組み込んでみてください。


2020年以降、日本国内のみならず世界情勢も目まぐるしく変化し、それに伴って外食市場も非常に早いスピードで変化をしてきました。店舗や会社の代表として、鮮度の高い情報に触れていただきながら、ぜひ日々の店舗運営・外食経営に活かしていただければと思います。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2022年7月19日)

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