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【2022年】夏までに実施しておきたい採用成功手法

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部の西尾祐哉(にしお ゆうや)です。

労働集約型のビジネスである飲食店経営において、パート・アルバイトの確保は重要事項のひとつです。2021年10月〜11月にかけての一時、新型コロナウイルスの感染者が減少し、営業時間短縮の要請が解除されてからは、多くの飲食店で人員不足が目立ちました。
今後、人員不足により営業機会の損失を招かないよう、アフターコロナへ向けて今のうちからパート・アルバイトの確保に取り組んでいただきたいと思います。

今回は、夏までに実施しておきたい採用成功手法についてお伝えします。
【2022年】夏までに実施しておきたい採用成功手法
=今回のポイント=
■ 季節別のパート・アルバイトの採用市場
■ 春以降に取り組むべきことと具体的な手法
■ まとめ
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■ 季節別のパート・アルバイトの採用市場
パート・アルバイトの採用活動を始める前に、ターゲット(求職者)はどの時期にどんな動きをしているのかを把握する必要があります。まずは季節別の大まかな求職者の動きについて解説いたします。

まずは求職者が比較的、活発に動く時期を見ていきます。

・3月〜4月
この時期は高校生や大学生が卒業・入学・就職するタイミングのため、人の入れ替わりが激しい時期です。早めに動き出す求職者もいれば、新生活に慣れてから動き出す求職者もいるため、3月〜4月中旬にかけて応募数が増える傾向にあります。と同時に、多くの企業が求人を出すタイミングでもあります。

・9月〜10月
多くの企業では年末の人員不足を防ぐため募集をかけ始めるタイミングです。一方で学生の場合、9月に入ると夏休みの短期アルバイトが終了し、新しい働き口を探す時期でもあります。

続いて、求人数&応募数が閑散する時期を見ていきます。

・8月&12月
求人数、応募数が共に減少します。8月はすでに職に就いている学生や主婦が多く、求職者の動きは鈍くなります。12月はクリスマスや年末年始などイベントごとが重なることもあり、アルバイトを探す求職者が減少します。
■ 春以降に取り組むべきことと具体的な手法
では今後、3月〜4月にかけてどのような取り組みをしていくべきなのかを解説いたします。結論、学生アルバイトの囲い込みに注力していくべきだと考えます。
前項でもお伝えしたように、3月〜4月にかけて学生の卒業&入学シーズンに突入します。この時期にしっかり学生アルバイトを囲い込むことによって、採用した学生からの紹介採用(リファラル採用)も期待できます。学生の紹介採用は先輩から後輩、友人から友人へと連鎖的に起こることが多いので、注力していきたいところです。この春、学生アルバイトを囲い込めるかどうかが今後の採用活動にも大きな影響を与えるでしょう。
では、どのようにして学生アルバイトを採用していけば良いのでしょうか。具体的な手法を3つご紹介いたします。
◆ 「面接時に自社商品をプレゼント」
学生アルバイトの中には、面接に必要な履歴書を書くことを忘れていたり、スケジュール管理ができておらず直前になって面接を辞退するといったケースがあります。せっかく応募していただいたにも関わらず面接を実施できないのはもったいないことです。そこで、募集要項の中に「面接時に自社商品をプレゼント」と記載することをお勧めします。これで面接の歩留まりが改善されます。また、面接の前日に再度「明日は自社の商品を用意してお待ちしております」という電話やメールを入れておくことで、面接辞退率の低下が見込めます。自社の商品とは、例えば飲食店では「賄い」などです。海鮮丼や焼肉丼など、ご馳走感のある商品が良いでしょう。
◆ 「短期的に高時給を訴求」
3月〜4月にかけて、多くの企業が求人を出します。その中で、いかに学生に自社を選んでもらうかが重要です。全求職者にとって大切な価値観のひとつに「時給」があります。大商圏などの競合が多く存在している地域では、特にこの「時給」で競合との差別化を図ることは有効な手段です。もちろん長期的に高時給で雇うことができれば良いですが、まずは「オープンニング限定時給」や「新生活応援特別時給」などで打ち出すと、求職者の目に留まり、応募数の増加が見込めます。
◆ 「友人との応募大歓迎」
4月に特に有効な手法です。4月は進学の影響で新しい出会いに溢れている時期です。そこで出会った友人と一緒にアルバイトに応募していただくことで、多くの人材を確保することができます。大学や高校が商圏内にある店舗で試してみてはいかがでしょうか?
■ まとめ
今後、パート・アルバイトや正社員の人手不足がさらに加速すると予想されます。そのためには採用ターゲットをしっかり定め、ターゲットの生活環境や動きに合わせて採用活動を進めていく必要があります。また、求職者のメリットになるような福利厚生の訴求や自社の強みをしっかり打ち出すことで他社との差別化を図る必要があります。さまざまな工夫を凝らして、夏に向けて人材を確保していただければと思います。

この記事が皆様の一助になれば幸いです。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://funai-food-business.com/

(公開日 2022年4月18日)

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