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【afterコロナにおける業績アップ手法は顧客管理の徹底】

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 地方創生支援部 外食・中食グループの林田大碁(はやしだ・だいご)です。

今回は、「afterコロナにこそ必要な顧客管理」についてお伝えします。
【afterコロナにおける業績アップ手法は顧客管理の徹底】
=今回のポイント=
■ afterコロナのトレンドを捉える
■ 2022年はなぜ「顧客管理」が必要なのか
■ デジタルでの顧客接点を作っていくために
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■ afterコロナのトレンドを捉える
新型コロナウイルス発生以降、飲食店のみならず実店舗でサービスを行う企業や店舗の多くに影響を及ぼした消費者の変化がいくつかあります。

1)世帯収入の減少
⇒報道されているように、雇用やシフトの調整によって収入が減少した方が多くいらっしゃいます。これが示すのは、各家庭や個人の財布の紐が固くなるということです。無駄な出費は抑え、なおかつ外食・ショッピングなどの消費回数も減ります。こういった経済状況では「購買・消費で失敗できない」心理が働き、いわゆる新しい店に「行ってみよう」という行動が少なくなり、新規顧客が来づらくなるのです。

2)非接触様式への変化
⇒人との接触や、場合によっては来店自体が避けられており、これまで実店舗でのサービス提供において重要視されていた接客(頻度・品質・パフォーマンスなど)ができなくなりました。そのため、来店・接客時以外(≒非来店時)での満足度担保や顧客体験、情報を与えることが求められます。

3)オンライン化の加速
⇒このコロナ期間を経て、外出の必要性・緊急性が少なくなり、自宅や社内での消費行動が増えました。それに合わせ、オンラインサービス(食や生活物品では通販、娯楽であれば動画サービスなど)やSNSの普及がより加速しました。これは、競合が近隣の類似店ではなくなり、見えない敵と戦う必要がある難しい状況になったともいえますが、転じて店舗側もオンラインでの情報やサービス提供ができる土壌になったと言い換えられます。
■ 2022年はなぜ「顧客管理」が必要なのか
上記のトレンドがあるように、コロナが経済に影響しているうちは、
・新規客が来づらい
・非接触が求められる
・世の中のオンライン化が進む
この状況は変わりません。そのため、実店舗を運営される皆様に考えていただきたいのは、「いかに既存顧客を、オンラインを活用して離さず、購買(来店)の機会を作るか」ということです。(もちろん新規客誘導の施策をやらないという意味ではありません。)
そのために必要になるのが、「顧客管理」です。

一方で、顧客管理といっても飲食店のように一般的な顧客情報(氏名・住所・電話番号など)が取りづらく、明確な顧客名簿がない店舗もあるかと思います。
そのためここでの「顧客管理」はデジタル媒体を使って新たに顧客との接点を作っていくことと定義します。
(1)顧客とのデジタルでの接点づくり(SNSなどツール導入)
(2)フォロワー数・友だち数の増加(顧客名簿数獲得の仕掛け)
(3)投稿・情報発信(名簿へのアプローチ)
■ デジタルでの顧客接点を作っていくために
前項でデジタルでの顧客接点づくりのステップ3つをご紹介しました。では、それぞれに必要な作業をお伝えしていきます。

(1)顧客とのデジタルでの接点づくり
ここにおいてはシンプルで、顧客の受け皿となるSNS、LINE@などのツールの導入です。媒体ごとに特性が異なるため、自店ではどれを使うのが有効か、検討が必要です。もちろん全媒体を使用するのもよいですが、管理負担も考えてまずは1つに注力することをお勧めします。特にアカウント数や使用店舗が多い媒体とその特性は以下のとおりです。

LINE@:外部流入がない(こちらからURLやQRを示す)ため、来店客数がある程度確保されており、その既存顧客の活性化の使用に適している。

Instagram:外部流入があり、拡散性の高い媒体であるため新規客や接点のないユーザーまで届くが、個人アカウントも含めてアカウント数が多い。文章よりも写真が重視されており、適合・不適合の商材がある。

Twitter:外部流入があり、拡散性の高い媒体であるため新規客や接点のないユーザーまで届くが、Instagramと比べるとアクティブユーザーが少ない。ツイートできる文字数は140文字であり、掲載できる画像サイズや枚数にも限りがあるため、情報掲載量は限定される。

このように、自店舗の目的によって使用すべき媒体が異なるので、まずは選択してみてください。

(2)フォロワー数・友だち数の増加
媒体が決まれば、名簿作成(=フォロワー数や友だち数を増やしていく)作業になります。
オンライン媒体ですが、フォロワー数や友だち数を増やしていく作業の初動においては、地道に店内(販促物内)でのオフラインの仕掛けが最も効力を発揮します。
・店内(レジ、トイレ、廊下など)の掲載
・卓上POPの設置
→会員限定イベント(ドリンクが◎◎円引き)であっても、あえて店内で告知することでその場で登録を促すことができます。
・チラシやポータルサイト、自社HPへの掲載
・初回接客時の呼びかけ(特に登録後すぐに使える特典は効き目があります)
などを網羅的に配置・実施していくことが肝心です。

また、SNS(特にInstagram)での拡散の際には、写真や動画をきれいに撮る、加工することなども必要ですが、併せて不特定多数の検索に引っかかるためのハッシュタグ(#)の設置が必須です。このハッシュタグは投稿数の多いもの、投稿数が限定されているが興味関心度が高いだろう思われるものを組み合わせることが必要です。

(3)投稿・情報発信
フォロワーや友だちなど名簿を集めた後は、それへのアプローチを行います。
気をつけるべきポイントは大きく2つです。
①発信の頻度
②発信の内容(見やすさ)

①の頻度は、SNSは1日1投稿などの高頻度投稿が求められますが、LINE@のような既存顧客への情報発信媒体では、高頻度過ぎる投稿は離脱に繋がる恐れがあります。例えばお客様の平均来店頻度が月1回ほどの居酒屋であれば、来店+もう1回を促す月2回程度が好ましいです(週1回の利用であれば週1.5~2回の配信など)。まずは自社のお客様の利用や来店頻度に合わせて投稿してみましょう。

②の発信内容=見やすさに関しては、シンプルに内容が伝わるものにすることです。お客様は自店以外にも、自身のSNS、仕事でのやり取り、自店以外のLINE@やSNSなどを日常的に見ており、情報を多く受け取っています。そのため、パッと伝わらないもの(読み込む必要がある長文など)はすぐに見捨てられる可能性が高くなります。SNSでもLINE@でも画像や最初の文面を見るだけで重要情報やクーポン内容が伝わるように設計しましょう。
■ さいごに
こちらの記事をご覧になっている皆様の中にも、すでにこういった取り組みをされている方もいらっしゃることと思います。まだ成果が目に見えてないとお感じの方に関しては、こちらでご紹介した考え方と相違ないかをもう一度、確かめてみてください。また、まだこういった取り組みができていない方や、昔ちょっとやったけど活用できなかった…という方は、今のタイミングでもう一度チャレンジしてみてください。
地域によっては、まだまだ紙媒体の方が…直接の接客の方が…というエリアもありますが、今後世の中が変わっていく状況に対応し、いち早く取り組み、成果の基盤を作ることが重要だと我々は考えています。皆様のご参考になれば幸いです。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2022年3月22日)

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