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【社内感染対策】オンラインによるマネジメント手法② ~評価制度の新手法~

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 フード支援部の村上祐太(むらかみ・ゆうた)です。

今回は、社内感染症対策を踏まえた人事評価制度の運用方法として、デジタルを活用した手法をお伝えします。

人事評価制度の運用は、「評価項目を用いて実際に評価を行う段階」「評価結果を用いて処遇への反映を決定する段階」「フィードバック面談で本人への結果の落とし込みを行う段階」の大きく3つの段階があります。人と人とのコミュニケーションが重要になる場面が多く、対面のオフラインで実行することが常であり、コロナ禍においては感染症対策の観点から、運用体制に課題を感じられている企業様が増加しているようです。
そこで今回のコラムでは、デジタルツールを活用し、オンラインで運用するためのポイントをご紹介いたします。
【社内感染対策】オンラインによるマネジメント手法② ~評価制度の新手法~
=今回のポイント=
■ アナログ運用からデジタル運用への転換
■ TV会議システムを活用した面談体制の構築
■ 制度運用頻度の見直し
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■ アナログ運用からデジタル運用への転換
自社の人事評価制度を運用する中で、下記のような課題を感じられている企業様は多いのではないでしょうか。
・毎回の運用に時間と工数がかかり運用が上手くいっていない
・評価表の回収と集計に時間がかかる
・評価表の提出、集計の際に人的エラーが多い(誤メールや転記ミス)

人事評価制度をアナログ運用する中で「評価シートの印刷と配布」「評価の実施と回収」「結果の集計」これらの工程で時間や手間がかかり、集計ミスや送り先の間違いなどエラーも起こってしまうというのが一般的な課題です。最近では評価システムやWebのアンケートフォームを活用して採点と集計を行うことが主流となってきており、結果として評価に必要な期間の短縮・人的エラーの削減を実現することが可能です。

デジタルでの運用の流れは次のとおりです。
1.システム・アンケートフォームにてオンラインで評価を行う(自己・上長評価共に)
⇒評価表の印刷、配布、回収の手間がなくなり、場所を問わず実行することが可能
2.1で記入した結果が即時集計され、オンライン上でデータの蓄積・レポートが完成
⇒メール提出の誤送信、集計ミス、集計の工数はゼロとなり、効率化とデータの正確性が向上
3.2の集計結果を用いて、処遇への反映を検討する会議やフィードバック面談を行う

無料のアンケートフォームを活用することで、さまざまなデジタルツールで簡単にデジタル運用をスタートできます。すでに有料の評価システムをお使いの方もいらっしゃることと思います。皆様の会社規模や社内状況に合わせて、ぜひ導入を進めていただければと思います。
■ TV会議システムを活用した面談体制の構築
前回のコラム(オンラインによるマネジメント手法①)でTV会議システム等を活用したオンラインミーティングをご紹介させていただきましたが、これらは評価制度運用におけるフィードバック面談にも効果的です。
同じ時間・同じ場所に居合わせなくても面談を実施することができ、特に本部所属のマネージャー職と店舗スタッフとの面談など対面では予定が合わせにくい従業員同士でも、評価結果が出た後すぐに面談の予定を立てることが可能になります。

また、今までは紙やExcelで管理していた評価シートや目標設定のシートも、デジタルツールを活用することで、どこにいてもすぐに閲覧、作成・修正できます。
これらのツールを組み合わせて以下の流れで面談に取り組んでみてください。
①当期の振り返りを行い、来期の目標設定をする
②評価結果及び目標設定の内容をTV会議システムの画面共有機能を活用して面談を実施
③面談の中で目標設定や達成に向けた取り組み内容の修正を行う

オンラインであればこの一連の流れを、従来のオフラインでのマネジメントではできなかったスピード感で行えます。
■ 制度運用頻度の見直し
上記でご紹介したようなTV会議システムを活用したコミュニケーションには「対面でのコミュニケーションに比べて伝えたいことの内容や温度感が伝わりにくい」といったデメリットもあります。これをカバーするため、そして人事評価制度をより活用し人材育成を加速させるために、推奨させていただいているのが年3~4回の制度運用です。

今までのアナログ(紙やExcel、対面での面談)運用では、評価後に集計結果が出るまでに4~5週間ほどかかり、面談を終えるまで2か月かかるといったケースも多くみられました。しかしながらデジタル運用であればすべての工程を1か月以内に終わらせることができ、一つひとつの工程内での作業量も削減されていることから、年間複数回の運用が容易になります。

育成計画ならびに目標設定した施策の進捗確認と、現状に合わせた軌道修正をデジタル運用によって頻度高く行うことで、従業員個々のキャリア形成に関するコミュニケーション頻度を向上させ、「認識のすり合わせ」「早期戦力化」「幹部社員の育成」の実現をより精度高く行うことができます。

今までのやり方から新しいやり方に変更することに抵抗を感じられる方も多いとは思いますが、今回のコラムでお伝えさせていただいた内容を参考に、評価制度ならびに従業員育成に関してもデジタル化をご検討いただけると幸いです。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://funai-food-business.com/

(公開日 2022年1月24日)

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