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【非接触&生産性向上のカギ】サービス業のロボット活用

コラムをご覧の皆様、こんにちは。
いつもコラムをご愛読いただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所 フード支援部の伊藤康貴(いとう・やすたか)です。

今回は、【非接触&生産性向上のカギ】サービス業のロボット活用についてお伝えいたします。
【非接触&生産性向上のカギ】サービス業のロボット活用
=今回のポイント=
■<非接触ニーズにも対応>ロボット導入の背景とサービス力向上事例
■<生産性向上のカギ>自店の課題など、ロボットで削減する業務を検討する
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■<非接触ニーズにも対応>ロボット導入の背景とサービス力向上事例

現在、焼肉店や居酒屋、回転寿司といった飲食店をはじめ、ホテル、ゴルフ場、小売店などに続々と配膳ロボットの導入が進んでいます。

配膳ロボットとは文字どおり、スタッフの代わりに料理やドリンク等を配膳・運搬するロボットです。どのメーカーのロボットでも、おおよそ本体に装着されたタッチパネルから卓番を選択すると自動でロボットが動き、簡単に配膳を行えるため、パート・アルバイトでもすぐに使いこなすことができます。

また、ロボットには複数のセンサーがついており、障害物もすいすい避けられ、せわしない店内でも安全に運用ができます。
(詳細は各ロボットメーカーの資料をご確認ください)

実際、当社のクライアント様にもロボットが多く導入されており、2021年2月に発売を開始した商品が、現在47台導入されています。(2021/9/1現在)

配膳ロボットの導入に踏み切られたクライアント様の背景としては、下記のような理由が挙げられます。
①Afterコロナを見据えた人手不足対策
②最低賃金高騰による人件費圧迫への対策
③同一労働・同一賃金によるパート・アルバイトの人件費高騰への対策
④離職率を下げるための労務軽減対策
⑤運搬業務の削減による接客時間の増加
⑥コロナ禍による非接触の需要拡大への対応
⑦最新型のロボット導入による企業・店舗イメージの向上

具体的な数値は公表できませんが、導入された企業ではホール1名分の人件費が削減された一方、ホールスタッフの座席滞在時間は増加、接客に注力でき、サービス力が向上しました。このほか回転率が上がるなど、さまざまな成果が出始めています。
■<生産性向上のカギ>自店の課題など、ロボットで削減する業務を検討する

ロボット活用をする際は、自店舗の課題、導入目的を踏まえて、どんな成果を出したいかを考え、ロボットで削減する業務を選択し、それに合ったものを導入することが重要です。

例えば飲食店であれば、
・食べ放題や均一価格業態など小皿での配膳回数が多い業態では、スタッフが料理をのせ、その後の配膳をまるごとロボットに置き換えるパターン
・高級業態や和食店など、お客様に直接ロボットから料理をお取りいただくことに違和感を覚える業態では、ロボット到着後からお客様への「ラストワンマイル」を人で行うパターン
・回転率の向上に重点を置き、ロボットに最終バッシング(食器類を下げる作業)のフォローをさせて、スタッフの席と洗い場の往復時間を削減させるパターン
・同じく回転率の向上に重点を置き、ロボットが席を巡回し、空いた皿をお客様にのせてもらうパターン
・ビュッフェ型の店舗が非接触ニーズに応えるために、ロボットが料理をのせて巡回するパターン

またそれに加え、
①業態の相性(配膳回数が多い、配膳・下膳スタッフが複数人いる)
②店舗レイアウト(通路幅が120cm程ありロボットと人がすれ違える、床がフラット)
③導入目的にあったロボットの導線設計(マッピング)、待機場所の設置
④ロボットを中心に置いたホールオペレーションの再構築と従業員教育

上記の点も考慮に入れていくことで配膳ロボット導入の成果をさらに引き出すことができます。
配膳ロボットの費用は各メーカーによって異なります。レンタルでは月額4万円ほどのものもありますし、高性能なロボットであれば月額10万円程度かかるため、導入目的や設置店舗の特徴によってそれぞれ検討されるのがよいかと思います。

また、いくつかの配膳ロボットメーカーは、無料で自店舗にてロボットを走らせることができるお試しキャンペーンを開催しています。

お時間のある今のうちに、Afterコロナを見据えて、各メーカーへの資料請求、セミナーへの参加、業務改善ロボットのお試し導入などをご検討なさってはいかがでしょうか。
【株式会社船井総合研究所】
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://funai-food-business.com/

(公開日 2021年11月1日)

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