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伸びる外国人観光客を自店に取り込む方法

全国の飲食店経営者の皆様、こんにちは。船井総合研究所の玉利です。
1月の後半は、中国では旧正月のシーズンとなり、毎年中国から日本を訪れる観光客も増える時期です。皆様の店舗における訪日客集客の状況はいかがでしょうか?
インバウンド集客は3つのステップを実践!
成熟期に突入して久しいといわれる外食業界ですが、実はインバウンド(※)市場を見てみると、直近2014年~2018年の5カ年の年平均成長率で訪日客数は123.5%増と、年々そのマーケットを伸ばしています。(日本政府観光局JNTOデータより、船井総研試算)
訪日外客数年推移
私たち船井総研では、全国の飲食店においてインバウンド集客で成果を上げている店舗の分析をおこなっています。そうする中で、飲食店におけるインバウンド対策には取り組みのステップがあることがわかってきました。今回はその手法をお伝えいたします。
【インバウンド集客のステップ】
STEP1 不満要素の解消
STEP2 満足要素の創出
STEP3 誘導フローの確立
STEP1 不満要素の解消
訪日客が飲食店を利用する際に不満を感じたものとして、上位にあるのは「外国語サービスが少ない」「食券システムがわからない」「食べ方がわからない」など、店舗のインバウンド受け入れ体制の未整備に対する声が多く挙がります。(日経MJより)
そのため、まず店舗としては「外国語メニュー」や「おすすめ商品や食べ方、注文方法を説明した外国語のPOP」といったツールを揃えることが必要となります。また、決済方法においても、現金だけでなくクレジットカードやQRコードを始めとする電子決済を整備することが重要です。
STEP2 満足要素の創出
訪日客が旅行の行き先を決める際に参考にしている情報源の多くは「個人のブログ」「口コミサイト」「SNS」など、約半数が口コミに類する情報だといわれています。(観光庁「訪日旅行に関する調査」より)
このことからもわかるように、口コミを投稿したくなるような商品を開発することが重要です。そのような満足度の高い商品において極めて大事な要素は「日本らしさ」です。外国人に人気の日本のレストラン(2018 by TripAdvisor)を見ると、肉に関連した店舗が多いことがわかります。その中でも、例えば焼肉は「韓国式焼肉」と「日式焼肉」で区別されているほど、小皿に注いだタレを付けて食べる日本ならではの焼肉のスタイルが訪日客に受けています。また、肉で野菜を巻いて汁にくぐらせる「しゃぶしゃぶ」も、日本独特の食べ方・スタイルとして、それを体験してみたいという訪日客が多いです。このような「日本らしさ」を兼ね備えた肉料理は、特に訪日客の満足度が高い商品です。
STEP3 誘導フローの確立
一人でも多くの口コミを書いてもらうための口コミ誘導への取り組みは、かなり重要になります。中国人向けのWEB媒体である『大衆点評』の場合、「口コミを書いてくれた方には何かサービスをします」という条件は、ガイドライン上、良くありません。しかし、画面提示によって店舗で使えるクーポンをあらかじめ用意しておき、それを提示いただいたお客様に対して「よろしければ、お客様のお声をお聞かせください」というふうにご案内するのは問題ないとされています。
このように、インバウンドのお客様を迎え入れる体制を整え、満足いく商品を提供し、その結果、口コミを書いていただくことで、インバウンド集客の動線は整備されます。
皆様の店舗でも、ぜひインバウンド対策を取り入れ、実践していただきたいと思います。
株式会社船井総合研究所
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2020年1月27日)


※インバウンド(Inbound)/
外国人が訪れてくる旅行のこと。観光用語。
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