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スタッフがドンドンやる気になる評価制度の作り方

全国の飲食店店長の皆様。こんにちは。船井総合研究所の森屋です。
パート・アルバイトが働く場所を選ぶ条件トップ3は、「働く場所(立地)」「勤務時間」「時給」です。あなたのお店で働くスタッフも、多くの方がこのトップ3のいずれかに魅力を感じて応募してくれたのではないでしょうか。
評価制度=スタッフが成長を実感できるコト!
QSC(※)の品質が高いお店は、集まった人材を上手に育成しながら、スタッフが自然とやる気になる職場づくりを心掛けています。
(※)Q:クオリティー(品質)、S:サービス(サービス)、C:クリンリネス(清潔さ)という意味。
スタッフの働く目的が「時給」などに限らず、「お客様に喜んでいただくこと」や「店舗の売上」を目標に、やる気になって頑張っているのです。
一体、何が違うのでしょうか?
その一つに「効果的なパート・アルバイト向けの評価制度」があります。
【評価制度の目的・評価項目・運用方法】の側面からポイントをおさえていきたいと思います。
■ 評価制度の目的は“成長を実感できること”:時給決定では効果は出ない
評価制度を効果的に運用している飲食店では、評価制度の目的を時給決定ではなく、“成長を実感できること”に定めています。
そのため、評価後に時給の昇給額を決定して終了するのではなく、評価結果を店長など社員からしっかりとフィードバックすることを徹底しています。時給の決定は手段であり、本当の目的は成長を実感してもらうことなのです。
時給の決定が目的になっている評価制度は、それ以上の意味をなさず、フィードバックの意義がありません。結果、スタッフも時給の金額だけに焦点を当てて働くようになり、個人のスキルアップや働きがいには直結しないケースがほとんどです。
■ 評価項目は①理念・ハウスルール②オペレーションスキル②店舗運営の3つで構築
ある飲食店では、ホールやキッチンのオペレーションスキルだけを評価する項目にしており、理念や人間性の側面が評価されない制度になっています。これではチームワークやシフトへの貢献度などが評価できず、スタッフの動機付けが効果的にできません。
在庫確認、発注業務、シフト作成など店舗運営面も含めて評価項目を設け、パートやアルバイトリーダーも育ちやすい仕組みにすることが、スタッフのやりがいに繋がる評価制度の作り方のポイントです。
■ 減点方式ではなく加点方式で:マメな個別面談を実施
また別の店舗では、スタッフ同士の人間関係把握、離職の抑止、信頼関係の構築を目的に、スタッフとの雑談面談を毎月1人あたり10分間、実施しています。
このほか評価シートに基づいた個別面談を6か月に1回、スケジュールを守って進めています。これは一人ひとりの個人カルテを作り、前回から今回の変化に焦点を当てて、成長している点、日ごろ助かっている点、今後の目標について等、30分を目安に実施しています。
パート・アルバイトの前回の点数から、加点方式でフィードバックすることが大切です。店長視点の一方的な「あるべき姿」からの減点方式評価では、スタッフのやる気は引き出せません。
上記のポイントをふまえ、より良い仕組みを構築し、現状の制度を見直し、スタッフのやる気を引き出しやすい評価制度に磨き上げていただきたいと思います。
株式会社船井総合研究所
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2019年12月24日)

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