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今日から始められる飲食店のSNS活用術

全国の飲食店店長の皆様。
こんにちは船井総合研究所の西野です。
スマートフォンの普及は、飲食店における集客や固定客化にも寄与するほど、その影響度は拡大しています。今回は、その中でもSNSを通じた飲食店の活用法についてご紹介します。
SNSを活用しよう!
・なぜ今、SNSが重要なのか
今や、生活の一部となったSNS。昨年末に発表された流行語大賞では「インスタ映え」が選出されるほど、スマートフォンの普及による影響度が高まっていることが伺えます。近年の流行語大賞のキーワードは、政治関係、スポーツ関係、テレビ関係とメディアを通じて生まれている中で、国民による自然現象で生じた「インスタ映え」が流行語大賞となったのは、これまでの傾向では例になかったケースといえます。
【近年5ヵ年の流行語大賞】
2016年:「神ってる」
2015年:「爆買い」、「トリプルスリー」
2014年:「集団的自衛権」、「ダメよ。ダメダメ」
2013年:「今でしょ!」、「おもてなし」、「じぇじぇじぇ」、「倍返し」
2012年:「ワイルドだろぉ」
このような背景には、スマートフォンの普及が大きく起因しているといえるでしょう。そして、飲食店経営にも影響を与えています。従来までの販促に加え、SNSが消費者に対する新たな媒体となり、マーケティングや販促手段の一部になっています。既にSNSの活用に取り組まれている飲食店が多い中、その運用方法は、LINE、Facebook、Twitter、Instagram、etc..など媒体によって多岐にわたります。
・顧客に自発的なアクションをもたらすSNS
特に今回は、SNSを「固定客比率を高めるための媒体」という位置付けで解説します。最近よく目にするのは、来店した消費者に対して「お友達になったら(フォローしてくれたら)ドリンク1杯プレゼント!」と書かれた店内のPOPです。この狙いは、来店後にもコミュニケーションをとる手段として、従来の一方通行の広告とは異なり、フォロワーになってもらうことでSNSを通じた双方のアクションが可能となっています。
このような店舗内の顧客の囲い込み(友達・フォロワー獲得)は、「パート・アルバイトによる目標設定」や消費者がお得と感じる「食事・ドリンクプレゼント」「ディスカウント」、「インスタ映えする商品開発」と手法はさまざまです。その中でも重要なのは、お客様が自発的にアクションを起こすイベントを実施することにあります。つまり「コメント」をさせる(もらう)仕組みです。例えば、「新商品開発時にアンケートを実施する」「キャンペーンを実施し、応募抽選を行う」「ご来店時にお客様と記念撮影、来店後に投稿」「特別にSNSで予約を受け付ける」などが挙げられます。
・固定客化比率を上げたSNS活用事例
ある居酒屋のSNSを活用した事例をご紹介します。こちらの店では、SNSを通じて、1度来店経験のある顧客(フォロワー)向けに周年祭や感謝祭を謳った「季節限定の新商品試食会に参加できるキャンペーン」を実施しました。SNS内では、試食会への参加希望時間をコメントする仕組みをつくり、参加応募のコメントがある度に、従業員が「先日は、ご来店ありがとうございます。応募ありがとうございます!発表を楽しみにしていてください!店長より」と返信し、密なコミュニケーションを図りました。このようなSNS上での対話こそが、自店の存在を思い出させるタッチポイントになり、既存客からの親近感、安心感、特別感の演出につなげています。この取り組みの結果、平月の固定客比率が30%程度だった状態から、キャンペーン中は45%までに上昇することに成功されました。
今回の事例のように、今後は従来のような広告だけでなく、SNS上の狭属性別(ターゲット別)に対する販売促進が重要視される中、SNSを活用した顧客と自店をつなぐ双方のコミュニケーションを創出する仕組みづくりが固定客比率を高めるポイントとなるといえるでしょう。ぜひあなたのお店でもSNSを活用した固定客化へのチャレンジをしてみてはいかがでしょうか。
株式会社 船井総合研究所
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
http://funai-food-business.com/

(公開日 2018年10月9日)

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