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新人の定着率がアップする、受け入れ体制づくり

皆さん、年末年始の繁忙期はいかがでしたか?

年末年始を乗り越えたら、春の繁忙期までにやっておきたいのが、店舗内部の人員体制固めです。特に学生アルバイトの多い店舗では、卒業シーズンを迎える春先までに、新人の確保が必要になってきます。
飲食店が実践!アルバイトの離職率を下げる「受け入れ10ヶ条」
人員の確保となると、つい「採用」ばかりに意識が向いてしまいますが、離職率が高い店舗では、「離職防止」にも手を打っておきたいところ。でないと、どれだけ採用しても、すぐに辞めてしまう、いわば「穴のあいたタライに水をいれる」状態のお店になってしまいます。
では、どうすれば離職率を下げられるのでしょうか?
離職理由の多くに挙げられるのが「人間関係」ですが、人間関係は多くの場合、先輩と後輩との接し方や教え方に左右されます。接し方や教え方を、先輩任せにしてしまうと、その人の好き嫌いや、その日の気分によって態度が変わる、ということが起こり、ひいては人間関係の悪化につながってしまうのです。
そこで、店内の雰囲気や風土を改善するために、新人が入社したときの接し方や教え方、すなわち「受け入れ方針」を明確にしましょう。
まず、先輩社員を集めて、「接し方・教え方」の方針を決める目的とゴールイメージを共有します。その後、先輩社員の皆さんには、現場で発生している人間関係悪化につながる具体的な言動を挙げてもらいます。それらの言動を改善するにはどうすればよいかを検討します。
例えば、ある飲食店では、以下のような「受け入れ10ヶ条」を定めて、先輩社員に徹底させています。ぜひ、参考にしてみてください。
【受け入れ10ヶ条】
① 名前は「〇〇さん」とさん付けで呼ぶ(~ちゃん、~君、呼び捨てはNG。セクハラやパワハラ防止のため)
② 常に笑顔で接する
③ 質問・相談されたら手を止めて体を向けて目を合わせる(何かをしながら聴かない)
④ 入社後1ヶ月間は、常に教育担当者が同伴する(1人にさせない)
⑤ 教育担当は、毎日、仕事の終わりに5分間下記の個人別育成カルテを使用してフィードバックをする(当たり前のことを褒める)
⑥ 教えていないことでミスした場合は、まず自分が謝る(叱らない、怒らない)
⑦ 会社や人の悪口、愚痴を言わない
⑧ 「そんなことも知らないの?」「そんなこともできないの?」は禁句!
⑨ 入社後1ヶ月以内に「1対1の食事」をする。ランチでも可。
⑩ 1日に教えることを絞り込む(欲張って一気にたくさん教えない)
等のルールを受け入れ方針として、先輩社員に徹底してもらいます。
また、「どう接するか・教えるか」だけでなく、「何を教えるか」ということも決めておきましょう。
「入社後1週間で教えること」「2週間で教えること」「1ヶ月で教えること」など、新人にマスターしてほしいスキルを一覧にします。
例えば「1週間で教えること」は、「ハウスルール」「店内およびバックルームの清掃」「食材および備品の定物定位置の把握と維持」など。これらをリスト化して縦に並べ、あわせて横軸に「教育担当者名」「教えた日」「チェックした日」を記載して、表にしたものを、個人別に用意します。これが個人別の育成カルテになります。
このように、3月までに受け入れ体制を整備しておくことは、新人の定着率をアップさせるのに効果的です。ぜひ実践してみてください。
株式会社 船井総合研究所
国内最大級の経営コンサルティング会社の「フードビジネス専門サイト」
https://food-business.funaisoken.co.jp/

(公開日 2018年1月29日)

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