中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!
1月~2月の閑散期は、こう乗り越えよう!
今回は、閑散期にとるべき販促策についてお伝えしたいと思います。閑散期は、新規集客に力を入れてもなかなか効果が出づらい時期です。それもそのはず、この時期はちょうど歳時記の谷間にあたり、消費者の購買需要がなかなか高まりづらいのです。お客様の動きが止まる時期に広告を出したとしても反響率が悪いだけです。では、どのようにしてこれからの時期を乗り越えればよいのでしょうか?
ここで重要なのが、新規集客ではなく、既存客に向けた販促を行うことです。一般に、新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかるといわれます。ましてや、集客しづらい閑散期ならなおさらです。したがって、この時期には既存客販促に力を入れてみましょう。
例えば、ポイントカードをお持ちのお客様へのメール販促や、ダイレクトメール、SNSでの情報発信などといった手段で、来店経験があり自店の良さをすでに知っているお客様へアプローチしてみましょう。
ある飲食店では、SNSの読者限定で「ご友人と一緒にご来店いただくと特典あり」という告知をSNSで拡散したところ、ご覧になったお客様からの来店が1日平均で6、7名の増加、当月の売上は前年比120%、10~20代の若い層がスマホを持って来店する姿が見られるようになりました。このように、「閑散期には既存客、繁忙期には新規客」が、集客の基本なのです。
例えば、ポイントカードをお持ちのお客様へのメール販促や、ダイレクトメール、SNSでの情報発信などといった手段で、来店経験があり自店の良さをすでに知っているお客様へアプローチしてみましょう。
ある飲食店では、SNSの読者限定で「ご友人と一緒にご来店いただくと特典あり」という告知をSNSで拡散したところ、ご覧になったお客様からの来店が1日平均で6、7名の増加、当月の売上は前年比120%、10~20代の若い層がスマホを持って来店する姿が見られるようになりました。このように、「閑散期には既存客、繁忙期には新規客」が、集客の基本なのです。
では、どんな切り口でアプローチすればよいでしょうか?例えば1月から2月にかけての消費者ニーズを考えてみましょう。この時期に高まってくるニーズは、「合格・就職祝い」「バレンタイン」「ホワイトデー」「春の歓送迎会」「結婚式二次会」「春の味覚」などです。
さらに、首都圏の都心部立地や、観光立地のお店で忘れてはならないのが、インバウンド需要です。日本では閑散期ですが、中国では旧正月にあたり、日本への観光客が増える時期でもあります。外国語表記のメニューや、店頭POPも用意するなど、観光客向け対策も考えておきましょう。
このように、閑散期とはいえ、その時期に高まるニーズを上手に販促に取り入れることで、1年を通した販促計画が立てやすくなります。
このように、閑散期とはいえ、その時期に高まるニーズを上手に販促に取り入れることで、1年を通した販促計画が立てやすくなります。
もう1つ、閑散期だからこそやっておいていただきたいのが、次の春先の繁忙期へ向けた人員体制固めです。特に、学生アルバイトの多い店舗では、卒業によってお店を離れるスタッフも多いはずです。閑散期のうちに人を採用し、しっかりトレーニングしておくことです。これができていないと、3~4月の繁忙期に人手が足りない、オペレーションが回らない、などという事態になってしまいます。閑散期は、繁忙期へ向けての「前準備」の期間でもあるのです。ぜひ、この時期に計画的な採用・教育にも着手おきましょう。
株式会社 船井総合研究所
フードビジネス支援部
経営コンサルタント
原 康雄
フードビジネス支援部
経営コンサルタント
原 康雄
(公開日 2017年1月5日)