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年末年始対策、できていますか?

早いもので、今年も残り2ヶ月ですね。
皆さんも年末年始の繁忙期へ向けて、すでにさまざまな集客計画を考えておられることでしょう。
パーティーシーズンである年末年始は、冬のボーナス、クリスマス、正月など、購買意欲の高まる季節行事が連続し、客単価をアップさせやすい時期です。したがって、この時期は、1ランク上の商品づくりと、おすすめする体制づくりがカギになります。
年末年始の集客戦略!
例えば、ある飲食店では、昨年の12月に、季節限定商品として、高級食材を使った単価の高いプレミアムメニューを導入したところ、12月の売上が前年比118%、客単価が前年比121%と好調な結果になりました。もちろん、単にメニューを作っただけではなく、店長が商品の出数目標を明確に設定し、スタッフにもおすすめを徹底させた結果です。「ハレの日需要」が続く12月であることを想定し、戦略的なメニュー展開を行った結果です。
また、別の飲食店で、12月に既存メニューの「年間ランキング」をPOPで展開したり、商品別に「今年いただいたお客様の感想・コメント」をメニューに掲載したりすることで、その月の出数構成比を伸ばした例もあります。このように、年末年始という時期は、年間の集大成としての打ち出しができるタイミングです。新商品に頼らずとも、既存メニューの打ち出し方に「ひとひねり」加えることも可能なのです。
同時に、忘れてならないのが、この時期に来店されたお客様に対する、再来店アプローチ策です。繁忙月である12月は、通常月に比べて多くのお客様が来店されるため、閑散月にリピートしてくれるような「仕掛け」をしておくことが大切です。閑散月とは、集客しにくい月、すなわち、年間の売上の「谷」にあたる部分です。この「谷」を底上げするには、売上の「山」の時に来ていただいたお客さまが、閑散月にリピーターとして返ってきていただくように、仕掛けを行うのです。
例えば、ある飲食店の店長は、この時期に来店されたお客様へのクーポン配布を、全スタッフに徹底させました。クーポンの有効期限は、2月末に設定。その結果、通常であれば凹みがちな2月の売上を、前年比130%へと伸ばすことができました。これも、閑散月対策をすでに12月から仕込んでおいた成果です。
「繁忙月に客数が増えた、売上も増えた、メデタシメデタシ」で終わってはいけません。
例えば、ポイントカードの入会強化や、次回来店の促進、閑散月に発売される商品やイベントの予告など、さまざまな策が考えられるでしょう。こうした策があってこそ、閑散期の「谷」のへこみは食い止められます。結果、年間を通じて売上は前年を上回る着地となります。単月の売上を「点」で考えず、「線」でつなげる発想が必要です。
このように、年末年始は、この時期の消費者需要を想定した戦略として、客単価アップと、店頭でのリピート強化策が有効です。ぜひ、皆さんの店舗でも、今この時期に何をすべきか、優先順位を決めて臨んでください。
株式会社 船井総合研究所
フードビジネス支援部
  経営コンサルタント
原 康雄

(公開日 2016年11月7日)

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