中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!
客単価アップにつながる接客トークとは?
飲食店に限ったことではないですが、お客様は、自身のニーズや価値との合致を感じると、購買(お買い上げ)します。飲食店の場合は食べ合せやここにしかない商品など、物販、アパレルでは組み合わせやコーディネイトなど、購買行動に移るきっかけはお客様によってさまざまです。
そこで、接客トークの分類から購買に繋がりやすい例をご紹介します。
お客様の求めている物を聞き出し(お伺いし)提案することです。ファーストコンタクトに有効な手段です。
飲食店の場合は、よほどのことがない限り「入店=食事(お買い上げ)」ですので、迷われているお客様や「おすすめは何ですか?」と聞かれるお客様には、普通におすすめ商品を伝えるのもベターですが、会話がそこで終ってしまう可能性もあります。会話に繋げる為にも“質問”で返してみましょう。「お腹は結構空いてらっしゃいますか?」「あっさり系がお好みですか?」など、味覚、ボリュームの質問をしてお客様のニーズ(求めている物)を探り、ベストの提案ができると素敵ですね。
物販、アパレルの場合は「入店=購買」でないため、こちらから積極的にニーズ確認を行うと逃げられる可能性があります。暫く観察してみて迷われている素振り(商品同士を見比べている、首を傾げている、きょろきょろしている行為)をしていたらお声掛けしてみましょう。
ウォンツ提案は、こちらである程度の情報を元に「仮説」を立てるものです。
一見難しそうに感じるかもしれませんが、接客本来の楽しさがここにはあります。
接客の楽しみ方は、「目の前のお客様にいかに喜んでもらうか?いかにサプライズさせるか?いかに感動してもらうか?そのためにどのような“おもてなし”をすると良いのか」を想像することから始まり、経験と共に創造へ変わります。そのためには、日頃からお客様を観察するくせづけをし、「このお客様はどこから来たのだろう?」「何を食べに(買いに)来たのだろう?」「こんなサービスすると喜んでくれないかなぁ?」など想像してみて下さい。声に出さないようにして下さいね(笑)
最後に「知的向上欲」と言う言葉を聞いたことがありますか?人間は潜在的に「知りたい」という欲求を持っています。皆さんのお店の雑学、商品の豆情報、裏話など大好物です。会話が弾んだお客様には是非「ここだけの話」をしてみて下さい。お客様はきっと笑顔になると思いますよ。
フードビジネス支援部
シニア経営コンサルタント
石本 泰崇
(公開日 2016年8月14日)