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中小企業の経営戦略を担う「船井総研」のコンサルタントが、さまざまな業種・業態の方向けに書き下ろしたコラムを掲載!

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リピート客を増やす販売促進のキホン

日々のコンサルティングに携わっていますと、飲食業はもっとも消費者に近い業態であることを実感します。しかし、「売上アップ=新規客をいかに獲得するか?」ということをよく聞きますが、新規客ばかりを追いかけ、名簿獲得などの行動を怠っていては、販売促進経費ばかりがかさみ、結局は年商アップにつながりません。今回のコラムでは、お客様に近づくことで業績を上げる、リピーターを増やす販売促進の基本として、事例を交えてご紹介します。
DMでリピーター獲得!!
ある15店舗ほどのお好み焼チェーンでは、来店いただいたお客様にDM(ダイレクトメール)を送付しています。このお店では、お客様の来店から6ヶ月以内に絞り、毎月送付しています。すると、なんと反響率は18%以上、DMからの売上は2,000万円を超えています。通常、飲食店の新聞折り込みの反響率は0.8%~1%といわれる中、恐ろしい結果を生み出しているのです。さらに、バースデーをお祝いするというDMをお誕生月に特典をつけ送付すれば、40%以上もの反響率になっている事例も出てきています。
また繁華街型飲食店ではWEBを中心としたメルマガ発信やアプリ販促などでの来店も多くあります。
業績アップの入口としてのリピーター対策は、いかに顧客情報を収集し、管理・活用するかがポイントとなっています。病院、エステ、美容院のような顧客カルテを確保し、よりそのお客様にあった「寄り添いマーケティング」が売上に直結するといえるのです。

ある和食店の事例で「法事DM」というものが存在します。1周忌にお店をご利用されたお客様に、「そろそろ3回忌ですよDM」を、お客様が検討される約3ヶ月前に送付するのです。1周忌の時にしっかりと顧客名簿を獲得することが大前提ですが、15件のDMを送り、なんと10組のご予約をいただいた月がありました。1組あたりの売上が平均15万とすると、150万もの売上がたったハガキ15通からうまれたことになります。お客様からのアンケートを拝見すると「ちょうど考えていた時にご案内が来て助かったわ!」「よくお知らせくれたね」と感謝のお言葉を数多くいただきました。つまり、しっかりと名簿の管理を行い、購買が生まれる少し前のジャストインタイムであれば、その効果は1.3倍にもなるのです。

2つの事例を見ると、客単価は異なりますが、行っていることは同じで、顧客に近づき、名簿獲得をし、しっかりアクションをして結果を残しているのです。
まずはお客様に対し「誰に、何を、いつ、どのように、そしてどのタイミングで」取り組むのか?もっともっとお客様に近づくことが、業績アップの最短最速な持続的業績アップの道になるのです。
株式会社 船井総合研究所
フードビジネス支援部
  シニア経営コンサルタント
立川潤治

(公開日 2016年6月19日)

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