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人材不足時代におけるスタッフの定着化

今や、企業にとって「人材」の重要性がグンと高まっています。
世間は近年まれに見る採用難です。この厳しい環境で求める人材を採用することは、今後ますます難しくなっていくでしょう。
マーケティングの世界でよく言われるのが、「新規客を1人獲得するためのコストは、既存客を1人維持するコストの数倍かかる」という考え方。これは人材の世界にも当てはまります。新しい人材を採用するよりも、既存のスタッフを維持させるほうが、ずっと効率が良いわけです。
スタッフのやる気UP=給与UPだけじゃない!!
では、どうすればスタッフの定着率は上がるのでしょうか?
人材の定着には「5つのルール」があります。
(1) お金(給与、ボーナス)
(2) 労働環境(労働時間、休日)
(3) 人間関係
(4) 仕事への誇り
(5) キャリアプラン
これらが満たされているかがポイントです。
中でも(1)について「お給料をあげたら、やる気を出して定着してくれるのでは?」という意見をお持ちの方も多いでしょう。しかし、経営的には会社の業績を高めない限り給与を簡単に上げるわけにはいかない。その一方で、スタッフからは「どうしてこれだけしかもらえないの?」という不満も出てくる…

そこで、必要になるのが、「評価」と「表彰」の仕組みです。
「評価」とは、給与面での透明性、納得感を高めるための制度です。具体的には、「スタッフのココを評価したい!」という基準を列挙し、リスト化することから始まります。その達成率が何%であるかによって、給与が決まるように設計するのです。「コレをやったら評価される!」という項目が明確になれば、給与に対する透明性はグンと高まります。また、何を頑張ればよいのかがハッキリします。

一方で、最近の傾向としては、給与面以外でスタッフの個性や頑張りを認め、報いる「表彰制度」を活用している企業が増えています。
表彰には、以下の3つのパターンがあります。
1)スター型・・・社長賞、月間MVP、新人賞、功労賞など、高いパフォーマンスを挙げた個人や部門を表彰するための賞。
2)サポーター型・・・ベストサポーター賞など、縁の下の力持ちを見落とさないための賞。
3)ムードメーカー型・・・ベストドレッサー賞、朝礼の達人賞など、社員の個性や長所に対して認めるための賞

このように、スタッフを表彰するためには、より細かく成果やプロセス、努力を観察する必要があります。その上で、企業の方針や方向性に沿った成果や行動に対し、表彰を行います。
スタッフの個性や長所を認め、誇りややりがいを実感したスタッフが定着し、キャリアを積み重ねていくことで、会社も成長していくことができるのです。
株式会社 船井総合研究所
経営コンサルタント
原 康雄

(公開日 2016年2月28日)

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