フロアは足元から空間を輝かせ、施設の雰囲気をつくりあげる存在。もしも施設を演出するためのキーになるフロアが汚れていたら…。そんな場合に起こるかもしれないいくつかの問題をご紹介します。
フロアの汚れが引き起こす
3つのトラブル
問題1
フロアが汚れていると、客足が遠のく!?
「料理のおいしさ」や、「接客の良さ」、「店内の雰囲気」など、お客さんがお店を選ぶ際の条件はいくつかありますが、「キレイなフロア」もポイントのひとつ。フロアは必ずと言っていいほど目線を送る場所。お手入れが行き届いていないとお客さんの足が遠のくということもあるかもしれません。
実際に、インターネットを少し検索してみるだけでも、フロアが汚いことによる悪評を目にすることも珍しくありません。フロア衛生は想像以上に多くの方が注目しています。キレイであることも客足をつなぎ止めるためのポイントです。
問題2
フロアが原因で、お客様がケガをされる!?
滑りやすい状態のフロアは、利用者が転倒される危険があります。実際に消費者庁には、店舗・商業施設での床滑りによる事故情報が7年間(平成21年9月~平成28年10月末)で350件、年で平均すると約50件にも上ります。こちらのデータは、物販店対象のため、飲食店やその他の業種で発生した件数なども合わせると、かなりの数になると考えられるでしょう。お客様にケガを負わせてしまい、多額の賠償を命じられたというケースも発生しています。
■店舗における転倒事故の状況(602件)
- 1
- 店内の床滑り
(水漏れ、落下物、その他)
350件 58%
- 2
- 店内でのつまずき
(段差、凹凸、商品床置き 等)
119件 20%
- 3
- 店内での衝突 等
(荷物用台車、カート 等)
55件 9%
- 4
- 駐車場等の屋外でのつまづき、滑り
(駐車場の段差、凹凸、マンホール蓋 等)
78件 13%
〈出典:消費者庁公表資料(平成28年12月7日)より〉
事例①
ショッピングセンターでの転倒事故
71歳の女性が、アイスクリーム売り場の前に落ちていたアイスクリームに足を滑らせて転倒し、骨折、障害も残る大怪我。ショッピングセンターに損害賠償約860万円を命じる。
(岡山地裁平成25年3月14日判決)
事例②
コンビニエンスストアでの転倒事故
20代の女性が店内の床が濡れていたことにより転倒し、左腕を負傷。コンビニエンスストアに損害賠償約115万円の支払いを命じる。
(大阪高裁平成13年7月31日判決)
問題3
お手入れ不足が招く、無駄なコスト。
フロアの汚れにより起こる問題は、「美観の低下」や「転倒事故」だけではありません。汚れやホコリをそのままにしておくと、床にダメージを与えることにつながり、床を張り替える必要がでてきます。そうなると、余計なコストが大きくかかってしまいます。
たとえば、こんなことでフロアは傷ついていきます!
ハードフロア
砂ボコリがあると…
こすれて傷つく!
カーペット
液体がこぼれたら…
拭き取っても
シミが残りやすい!